2021年03月20日

東京マルイ SIGSauer P226E2

東京マルイ SIGSauer P226E2



東京マルイのP226シリーズは、SIG好きであれば誰しも一度は手にしたことがあるであろう、ガンガン使えるP226の決定版です。
2005年に初代『P226レイル』が発売されて以来、幾多のゲームでバトルプルーフがなされてきました。
さすがに基本設計が古く、最新モデルには再現度も性能もはるかに及びませんが、よく当たりよく動くP226として、我々SIG好きにとっては今でも誇るべき名銃です。

大のクラッシックSIG好きを自称する僕も例に漏れず、長らく愛用してきましたが、使い込んだ結果老朽化が進み、ずいぶん前に処分してしまいました。
しかし、タナカワークスのモデルガン等でSIG熱で盛り上がる最近の業界動向を横目に眺めていると、久しぶりにP226で遊びたくなりました。

そんな時、とあるお店で中古の格安で叩き売りされていたのが、本日のお題です。

今回は東京マルイのP226E2を再レビューします。




東京マルイ SIGSauer P226E2



ここでちょっと実銃のおさらい。
P226は1980年中頃に登場した、P220の改良型ハイキャパシティモデル。
米軍のXM9トライアルにも提出され、優秀な成績を収めますが、ベレッタ92SB-Fとのガチンコ対決に惜しくも敗れてしまいます。
しかしポテンシャルの高さが評価され、米海軍特殊部隊Navy SEALsや英陸軍SASを始め、世界中の軍警察で採用されるなど、軍用拳銃としての不動の地位を確立しました。

さて、現在でも生産が続けられるほどロングセラーとなったP226ですが、幾度のアップデートを経て現在に至ります。
ざっくりとバージョンの変遷をまとめると以下のようになります。




東京マルイ SIGSauer P226E2



①初期型(アーリーモデル)
1980年代中頃の登場から90年代中頃まで製造された、初期のP220やP225、P228と同様のプレス成型スライドのモデルです。




東京マルイ SIGSauer P226E2



②切削スライド前期型
1992年発売のP229で初めて採用された、NC切削加工によるスライド工法が他モデルにもフィードバックされた結果、1990年代後半以降製造されたP226にも、NC切削スライドが採用されました。これにより、スライド寿命と耐久性が大幅に向上したほか、強装弾や大口径にも対応できるようになりました。
前期型の特徴として、ブランド・モデル名『SIGSAUER P226』の他に、左側面に『STAINLESS』や当時のSIGSauer社の米国法人名『SIGARMS INC.』、そして所在地『EXETER-NH-USA』のスライド刻印が見られます。東京マルイ製GBBの初期モデルやKSC製GBB、タナカワークス製GBBの元ネタがコレに当たります。ちなみにこの頃から、ダストカバーに独自形状ながら、アクセサリーレールを装備した『R』モデルが登場します(2002年~)。




東京マルイ SIGSauer P226E2



③切削スライド中期型
2010年代のモデルで、スライド刻印がブランド・モデル名のみとなり、所在地刻印はフレーム右側面に移動し、前期型に比べ刻印がやや粗くなった印象を受けます。
E2(Enhanced Ergonomics)グリップを装備したモデルも登場し、後に標準仕様となります。




東京マルイ SIGSauer P226E2



④現行型(画像はMK25)
2010年代後半以降のモデルで、刻印表記は③と変わりませんが、外部エキストラクターの形状が大型化しています(MK25を除く)。
この頃になるとLegionやEquinox等、バリエーションが大幅に増えたほか、Navy SEALsが採用するモデルを意識したMK25等もラインナップされるようになりました。

※バージョンの各呼称はあくまで僕が勝手にそう呼んでいるだけですので悪しからず・・・




東京マルイ SIGSauer P226E2


東京マルイ SIGSauer P226E2



さて、トイガンのほうに話を戻します。
東京マルイのP226E2は、初代P226レイルのアップグレードモデル。
発売は2011年で、グリップは特徴的なE2グリップに変更され、内部メカも改良されました。

僕は大学3年生の時に初めて手にしたのですが、初代P226レイルに比べてシャキシャキ元気な作動に感動したのをよく覚えています。

さて、既に巷ではレビューし尽くされた感があるので今更なのですが、やはり設計の古さはどうしても否めません。
今回は、あえてP226大好き人間として、東京マルイのP226E2の個人的に気になるところを上げていきます。
やや辛口となってしまいますが、ご勘弁を・・・



東京マルイ SIGSauer P226E2



フロントまわり。

気になる点① マズルクラウンの再現度
本来もっとのっぺりしているマズルクラウンですが、やや角がたっているだけでなく肉薄で、さらにライフリングが強調されすぎなところが玩具っぽくて目立ちます。

気になる点② 塗装
当時は今のように東京マルイもリアリティを重視しておらず、試行錯誤していたのでしょう。
スライドとフレームの塗分けは良いのですが、スライドがまるでコンクリートのようなのっぺりしたグレーで、金属感はありません。

気になる点③ フロントサイトの固定方法
出来ればグロックみたいにねじ止めか、実銃のようにドブテイルにして欲しかったと思うのは僕だけでしょうか?




東京マルイ SIGSauer P226E2



トリガーまわり

気になる点④ 金属パーツの塗膜の弱さ
特にスライドストップリリースとデコッキングレバーが最悪で、この個体も剥がれかけてきています。
ここは諦めて社外パーツにさっさと交換してしまいましょう。

気になる点⑤ トリガープル
重い上にキレが悪くて、レットオフの感覚がつかみにくいことこの上なし。

気になる点⑥ パーティングライン
今でこそ東京マルイもパーティングラインの処理が当たり前ですが、当時はそのままでプラっぽさが目立ちました。



東京マルイ SIGSauer P226E2



フレーム右側面

気になる点⑦ オリジナル刻印
家電や被服等、他の製品では嬉しくなる日本製刻印も、トイガンでは話は別。
ここは東京マルイのポリシーですので頑なに譲れないのでしょう。




東京マルイ SIGSauer P226E2



ハンマーまわり

気になる点⑧ ハンマーリセットスプリングの省略とハンマー位置

東京マルイのP226シリーズで大っっ嫌いなところぶっちぎり1位がコレ。
ドライファイアすると、ハンマーが本来実銃ではありえない位置にまで引っ込んでしまいます。
なぜなら、実銃やKSCのP226には備わっている、ハンマー根本のトーションスプリング(ハンマーリセットスプリング)が省略されているから!



東京マルイ SIGSauer P226E2



実銃のハンマーはこの位置で必ず止まります。
つまり、ひびき撃ちというメカニズムで撃発するってワケ。

今の東京マルイならきちんと再現するであろう機構ですが、当時はコストとデフォルメ重視だったのでしょう。

そんなP226好きの我々の悩みを、ミリブロが誇るガンスミスのあじゃさんが解決されています。
全P226好きを代表して申し上げますが、このカスタムはもっと評価されるべきです!!
(僕も頑張って真似してみようかしら・・・でもトーションスプリングどこにどうやって仕組むんだろ・・・?)



東京マルイ SIGSauer P226E2



気になる点⑨ ファイアリングピンの不再現
本来あるべきところに何もないと、寂しいですよね?




東京マルイ SIGSauer P226E2



グリップ

気になる点⑩ シボ加工の甘さ
形状自体はP226レイルに比べて細く、日本人の手に合うのですが、実銃に比べてシボ加工が甘く、汗でよく滑ります。




東京マルイ SIGSauer P226E2



実銃はもっとザラザラで、手によく食いついたのを覚えています。



東京マルイ SIGSauer P226E2



マガジン

気になる点⑪ マガジンの塗装
マガジンの構造自体は結構好きなんです。
底部から六角ネジで締め上げるので、ガス漏れしにくく、スピードリロードでマガジンをぶん投げても壊れにくいんですよ。
ただ、塗装がつや消しで、やはり剥げやすいのが残念。
残弾確認孔の再現もありません。



東京マルイ SIGSauer P226E2



実銃はこんな感じ(画像は初期型)。



さて、めっちゃこき下ろしちゃいましたが、基本性能は優秀でよく当たります。
P226レイルに比べて燃費も作動性能もよくなりました。

あと、これだけ気になる点が多いということは、カスタムベースとしては秀逸ということ。
今ではある程度社外パーツも揃い、カスタムの幅は広いと感じます。



東京マルイ SIGSauer P226E2



というワケで、手持ちの部品でカスタムしちゃいましょう。

用意したのはGUARDERのダミーファイアリングピンと、実銃用純正グリップ、そしてそれを取り付けるネジとP226レイルのフレーム、おまけにP226レイルのスライドです。
つまり今回は、E2ベースでP226Rを作るカスタムです。



東京マルイ SIGSauer P226E2



まずは分解。
いつも通りチャンバークリアを確認したら、フィールドストリッピングします。



東京マルイ SIGSauer P226E2


東京マルイ SIGSauer P226E2



次に、今回のパーツを組むのに必要な段階まで分解します。



東京マルイ SIGSauer P226E2



最初はスライドとダミーファイアリングピンから。
P226レイルのスライドにE2のブリーチ(エンジン部)やフロントサイトを移植したら、ブリーチ後部にダミーファイアリングピンをはめ込んで、リアサイトにねじ止めします。
この時、ファイアリングピンのバネが飛びやすので注意です。



東京マルイ SIGSauer P226E2



装着するとこんな感じ。
実銃よりやや小さく若干上寄りですが、雰囲気は出ています。




東京マルイ SIGSauer P226E2



ちなみに実銃はこんな感じ。




東京マルイ SIGSauer P226E2



最後にフレームとグリップ。
そもそもなんでE2のフレームを使わないの?という疑問を感じた方はご注目。
E2グリップははめ込み式なので、E2用フレームにはP226レイル用にはあるグリップスクリューのメス部(受皿)がありません。
よって、通常のねじ止め式グリップを着けたいときは、P226レイルのフレームを使う必要があるのです。



東京マルイ SIGSauer P226E2



とりあえず、先程分解したE2のトリガーメカやハンマーメカをすべてP226レイルのフレームに移植します。
(この時、デコッキングレバーを止める『E2デコッキングホルダー(部品番号:226E2-12)』とそのネジ2本は使用しません)



東京マルイ SIGSauer P226E2



かつては入手難だったSIGSauer純正のグリップですが、アクセスオーバーシーズが代理店として輸入を始めた結果、現在は比較的容易かつ安価に入手できるようになりました。感謝です。



東京マルイ SIGSauer P226E2



正真正銘実物の貫禄、たまりません。
ただし僕が入手した個体は現行のMK25用で、昔のモデルとはテクスチャーが異なります。



東京マルイ SIGSauer P226E2



もちろん実銃用ですので、東京マルイ製にはポン付けできず、加工が必要です。
こんな時こそリューターが大活躍。少しずつ削って微調整します。
(ただしめちゃ硬いので、最初はカッターナイフ等で粗削りしておくとベター)



東京マルイ SIGSauer P226E2



とりあえず、赤丸部分をある程度削ったら装着できるようになりました。



東京マルイ SIGSauer P226E2



グリップ装着。
裏側を加工することで、東京マルイ製にも問題なく取り付けできました。



東京マルイ SIGSauer P226E2


東京マルイ SIGSauer P226E2



今回のカスタムはここまで。
他にもカスタムが必要な部位が盛沢山ですが、まだまだコロナ禍でお家ライフが続きますので、焦らずゆっくり楽しむことにします。

では次回もお楽しみに。



東京マルイ SIGSauer P226E2





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Posted by Tommy 鷹志 at 22:00│Comments(0)東京マルイ
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