スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  
Posted by ミリタリーブログ at

2018年09月29日

マルシン純正 チーフ用木製グリップ




マルシン純正のM36チーフ用木製グリップをようやく入手できました。
以前限定品に装備されていたものですが、最近メーカー純正オプションとして出回るようになったようです。

マルシンのガスチーフに対応する木製グリップは皆無に等しく、限定品を買い逃していた自分には、なんともありがたい話でした。







外観はチェッカリングなど一切ないスムース仕上げで、ツヤは控えめ。
材質はウォールナット材っぽいかな?
色合いは落ち着いた栗色でセクシー。







裏には現行チーフにポン付けできるよう、フレームやガスタンクに合わせてきっちり凹凸が掘ってあります。








取り付けにはまず、純正のアンクルマイクスタイプのグリップを取り外します。
ネジ一本で取り付けてあるので、大きめのマイナスドライバーで回して外すだけの簡単なお仕事。

マルシンの現行チーフは、実射性能を高めるべく、実銃とフレーム形状が異なる設計にせざるを得ないくらい大きなガスタンクを内蔵します。
そのため、タナカ製が実銃用各種グリップが取り付けできるのに対し、マルシンでは純正品しか取り付けできません。
フレームをすっぽり覆う大きめのグリップであれば、裏をリューターでゴリゴリ削ればあわよくば取り付け可能かもしれませんが、かなりの技術と労力、そして根気が必要です。







右側グリップを取り外す時、ネジの受け皿を忘れず取り外しましょう。







外した受け皿は、木製グリップ右側に移植します。
しっかり確実にはめ込まないとネジが固定できないので注意。








あとは左側を取り付け、ネジ締めするだけ。











いやーエロい。実にセクシー。
スーツや浴衣を着た女の子の魅力が2割増しになる感じ?(なんのこっちゃ笑)
やっぱりリボルバーはウッドグリップですわ。

木のぬくもりが肌に伝わり、手触りも最高です。
ただし、チェッカリングがないので手汗で滑りそう。
グリッピング性能はお察しください。

ともあれ、木製グリップ最高です。
マルシンチーフの魅力をさらに引き立ててくれる、おすすめのアイテムです。












  

Posted by Tommy 鷹志 at 13:34Comments(0)マルシン

2018年05月19日

タナカ P220 IC 陸上自衛隊(9mm拳銃)




『タナカワークスの本気。』
そんなキャッチコピーがしっくりくる、とんでもないモデルが発売されました。

日本全国の本職自衛官の皆様、そして自衛隊ファンの皆様。
お待たせ致しましたというべきでしょうか。
ついに、ゲームユースに耐えられる、史上最強のエアソフト9mm拳銃が、ここに完成したようです。

今回はタナカワークスの最新作、P220 ICをレポートします。


■実銃について






画像はとある陸自駐屯地記念行事で取材した実銃

実銃は、戦後自衛隊(旧警察予備隊)発足以来使用していた米軍供与のM1911A1(11.4mm拳銃)の後継として、自衛隊が現在も正式採用している自動拳銃。
スイス(ドイツ)のSIG Sauer社製P220の9mmパラ口径・ヨーロピアンモデルをミネベア(現:ミネベアミツミ)にてライセンス生産しています。

元々は幹部や戦車搭乗員等の自衛用や警務官の主要装備として主に使用されていましたが、対テロを想定した市街地戦、近接戦闘での有用性から、現在では普通科連隊でもサイドアームとして運用されるようになりました。


■トイガンについて






9mm拳銃のトイガンはタナカワークスが1社独占で1990年代より販売しています。
ウエスタンアームズのマグナブローバックを採用し、HW Version2までマイナーチェンジを経て生産されていましたが、既に旧式感が否めず、おまけにタナカワークスのオート特有のガス漏れが構造上頻発するなど、優れた実射性能とは到底言えないものでした。

今回発売されたP220 ICは、これまでの旧モデルとの互換性をなくし、完全新規で開発し直した野心作。
雑誌等媒体での発表段階から、その進化ぶりが期待されていました。

僕も2018年4月頭の発表後即予約。
ようやく実機を入手することができました。

どれほどの変貌を遂げたのか、期待に胸が高まります。


■外観レビュー







パッケージ。
実銃の箱を意識したデザインが素晴らしく、もはやモデルガンのよう。
中には本体の他、取扱説明書と安全キャップ、BB弾が少々。








さすがタナカワークス、モデルガンのような繊細で高度な再現力に脱帽です。
本体はABS樹脂製でHW樹脂に比べるとプラ感が残りますが、安っぽさはあまり感じません。







実銃のスライドとフレームの材質の違いを再現すべく、塗分けられています。
スライドはややグレーがかったパーカーライズド(防錆処理)っぽい仕上げで、フレームのマットブラックとのコントラストがいい感じ。






刻印は細く薄く。
ミネベア(旧:新中央工業)でライセンス生産されたSIGSauerというのはもはや言わずもがなですな。






いわゆるクラッシックSIGオートの元祖なので、操作系はオーソドックスな、デコッキング付マニュアルセーフティなしのシングル・ダブルアクション。
デコッキングレバーはもちろんライブで、コックしたハンマーを安全におろすことが可能。

ダブルアクショントリガーは比較的軽め。東京マルイ製P226よりは断然軽い印象。
シングルアクションもやや遊びはあるものの軍用オートとしては平凡な引き心地かと。









マズルフェイスを実銃と比較。
やや実銃に比べ角が落とされていたりしてますが、上手く再現できていると思います。
真鍮製インナーバレルがやや張り出しており自己主張が強め。
気になる方は黒染めしてしまったほうがいいでしょう。









本体右側面の、桜にW(Weapon)の武器マークと「9mm拳銃」の刻印が妙に新鮮。
漢字の書体の再現もばっちり。
実銃のスライドは、訓練で酷使されてかあるいは丁寧にクリーニングがされ過ぎてか、もはやバトルダメージを通り越してスライドシルバーのツートーンに見えてしまいます。
エアガンでこのバトルダメージをいつか塗装で再現するのが地味に夢だったりします。







スライド・フレームともにパーティングラインが綺麗に処理されているのはもはやタナカワークスには当たり前。







ハンマーまわり。
モールドながら実銃のファイアリングピンがさりげなく再現してあってGOOD。









グリップはシングルカラムなので日本人にも比較的握りやすく、グリップアングルも個人的には非常に好み。

昔のヨーロピアンオートで流行った、ボトムのマグキャッチが懐かしい佇まい。
今時のタクティカルなリロードには全く不向きですが、マガジンなくしたらえらいことになる自衛隊にはむしろ好都合。
野山を駆け巡ってもマガジンを誤って落っことすリスクははるかに低減されます。







恐らくこれまでのタナカワークス製オートではなかったであろう、今トレンドの金属製ブリーチと噛み合うスライドストップを採用。
これでスライドのノッチが削れていく不安からようやく解放されます。







通常分解は他のSIGオートと同じ(元祖だから当たり前か)。
まずマガジンを抜き、チャンバーに残弾がないことを確認したら、トリガー上部・フレーム左側面のレバーを90度回してスライドを前に押し出すだけ。







通常分解されたP220 IC。
ここまで慣れればすぐバラせます。







今回の新規設計で採用された、可変ホップダイヤル。
これも最近のトレンドで、通常分解しなくてもチャンバーに指を突っ込んで調整が可能となりました。
時計回りでHOPが強くなります。







今回の最大の改良点であり、IC(Integrated Chassis)の名を冠する所以が、インナーフレームおよびガイドレールの金属化。
これにより旧モデルと比べ、耐久性と動作性を向上させています。






よく見るとアウターフレームとインナーフレーム間に隙間があったり、やや軋む感じがしなくもないですが、実用強度上問題はなさそうです。






マガジンも新規設計で装弾数は20発。



■新旧比較


ここまで外観を中心に見てみましたが、旧モデルとどのくらい変化点があったのか、もっと知りたい方もいるはず。
そこで手持ちの旧モデルと比較し、わかる範囲で差異を見てみました。

今回比較する旧モデルは、以前レポートした陸上自衛隊仕様のHW Ver2です。







まずは外観。
ぱっと見は塗装の変更程度であまり変わらないように見えますが、後述の通り細かな変化点が見られます。







右側面の刻印は製造年の字サイズがやや異なる他、フレームのメーカー刻印が無くなったのが最大の変化点です。これはリアル派には嬉しい改良です。







旧モデルに存在した、フロントサイト後部の謎の出っ張りもなくなりすっきりしました。
実銃を見る限りはこれが正解っぽいです。

2022/10/3追記:
読者の方から頂いた情報ですが、どうやら実銃の9mm拳銃には、薄っすらとですがフロントサイト後部に出っ張りが入っているようです。
(勉強になりました。ちなみに純正のSIG Sauer P220にはないようです。月刊GUN Professionals 2016年9月号参照)

ただ、旧モデルのようにあからさまではなく、やすりで削って平らにしたくらいがちょうどいい感じです。







ハンマーまわりにも改良あり。
旧モデルには独立したファイアリングピンがあり、これをハンマーが叩いてガスを放出する方式をとっていましたが、P220 ICは東京マルイなどに見られる、ハンマーと連動したノッカーがバルブを叩く方式を採用しているようです。
さらに新モデルはモールドながら実銃のファイアリングピンを模しており、外観のリアリティも向上しています。







インナーバレルがP220ICでより前方へ飛び出るようになったため、マズルのリアリティは旧モデルに軍配が上がります。







旧モデルでは不安であったスライドストップノッチの摩耗も、P220 ICでは前述の通り低減される設計になりました。







スライドASSYも、全く別物となりました。
エンジン部の構造も、性能向上を目指して設計変更されているようです。







バレル・チャンバー部は、HOPUP機構が大幅に変更され、より扱いやすく性能の高い設計となりました。
旧モデルではマイナスドライバーでねじを回すことで下部からHOPパッキンが張り出す方式でしたが、P220 ICではダイヤル式となり操作性が大幅に向上しただけでなく、パッキンも上からバーで押さえる方式に変更されたようです。







チャンバー部の設計変更に合わせ、バレルチルトを再現する機構も変更されており、外観が全く異なっています。






フレーム部は金属製インナーシャーシの有無にとどまらず、前述の通り撃発方式も大きく設計変更されました。

ちなみに、P220 ICではスライドを引いてからでなければガスが放出されず、作動しないようになっています。
例えば空撃ちで遊ぶ際、ガスを入れたマガジンを挿入して、スライドを引かずにトリガーをダブルアクションで引いただけではスライドは動作せず、ハンマーが連動してカチカチ動くだけ。故障ではなく仕様ですので悪しからず。







マガジンも大きく設計変更された箇所です。
まず装弾数が12発から20発へ増量し、下部からBB弾を一気に流し込めるよう前面スリットが拡大されています。
また、ボトムプレートを2本のピンで止める固定方式となりました。







放出バルブについても、旧モデルのような、マグナブローバック方式特有の可動式プレートはなくなり、ガード付ながら比較的オーソドックスなタイプのバルブに変更されています。
ガードはプラスドライバーで外せそうなので、これはひょっとするとカスタムパーツで社外製バルブが出そうな予感。







マガジンが完全新規となった分、旧モデルとのマガジン互換性はありません。
試しに旧モデルのマガジンをP220 ICに挿してみたら、画像の位置より奥に挿入できませんでした。

旧モデルに限らず、タナカワークス製SIGオートで問題となっていたガス漏れが、今回の新規設計でどの程度改善されているかは現時点では未知数です。
とりあえずこれから1年程度使ってみて、ガス漏れが発生するようでしたら別途記事にしてみたいと思います。


2019/5/19追記

あれから1年間、がっつり使い倒してみましたが、
ガス漏れは皆無です。
素晴らしい。タナカ製オートとしては、もはや革命的です。
安心して実戦投入できます。



■実射性能



実射性能については、旧モデルを知っておられる方は驚くこと間違いなし。
完全新規となり、撃ち味も雲泥の差と言えるほどに向上しています。

リコイルについては、旧モデルが軽くもっさりした動きだったのに対し、P220 ICでは素早くシャキシャキとした、鋭いものに変貌を遂げています。
動画の通り、ラピッドファイアのテストでもしっかり指についてきたうえ、スライドストップもばっちりかかりました。







初速は65m/S程度でブローバックガスガンとしては平凡なほう。






おまけに驚いたのが命中精度と飛距離。
旧モデルでは8m以前でドロップするような弾道だったのに対し、P220 ICでは10m超えてもまっすぐ素直な弾道で、きちんとターゲットに当てられるだけの精度を箱出しで持っています。

画像は東京マルイの0.25g弾使用、8mからツーハンド立射で5発の結果。
なんと50mmにまとまりました。
しかも大きな左右のブレはなく、安定しているのがわかります。

これはイイ・・・!!


■総評

これは本当にいい買い物をしました。
予約してまで買った甲斐あり、非常に満足しました。

むしろ予想以上の進化ぶりで、驚きの一言です。

まだまだ実戦投入してみないとわからない性能もありますが、少なくとも旧モデルとは比べ物にならないぐらい、使える9mm拳銃であることは間違いありません。

自衛隊ファンのみならず、タナカオートを知る人には一度でいいから撃ってみて頂きたい逸品です。
今年はコレと東京マルイの89式GBBで、自衛隊装備と行きましょう。

ついにタナカワークスが長年の眠りから目覚めたかのように、これまで霞んでいたオートのジャンルでいい仕事をしてくれました。
個人的に好みの機種をモデルアップするメーカーだけに、今後もこのように新規設計でリニューアルしていってほしいものです。

P228 ICとかP229 ICとか、出たら買いますよ。










  

Posted by Tommy 鷹志 at 03:48Comments(7)タナカワークス

2018年05月03日

東京マルイ VSR-10 プロスナイパー





今から1年ほど前、遊び用にVSR-10を購入しました。
少なからずスナイパーへの憧れもありましたが、何よりBB弾のみ、追加パワーソース無しでオールシーズン高性能を発揮するプライマリウェポンがほしかったというのが一番の導入理由です。

新品箱出しレビューではありませんが、使用してみた感想とカスタム模様を簡単にレポートします。








※画像はアメリカで取材した実銃

VSR-10は、言うまでもなく米国レミントン社のモデル700ボルトアクションライフルをモチーフにモデルアップされています。
細部のレイアウトやボルトハンドルの形状、マニュアルセーフティの配置など、ほぼ実銃と同様に再現されています。







ノーマルモデルとしては、リコイルショックが楽しめるリアルショックバージョンと、極限まで発射音とリコイルを抑えたプロスナイパーバージョンの2機種がラインナップされています。この他、カスタム仕様のG-SPECやプロハンターなどもあります。
自分はたまに行くサバゲーでの使用やポリス装備での運用を考え、黒いプロスナイパーバージョンをチョイス。

パッケージは細長く、全体として非常に軽かったのを覚えています。
マルイにしては非常にシンプルな梱包でした。







フロントサイトが付属していますが、
なんと両面テープ固定。スコープ装着が前提です。






ボルトまわり。
マルイ独自のシリンダーサポートリングのおかげもあり、ボルトの引き心地は実に軽快。
ストロークは長めですが、むしろリアリティがあって大歓迎。







標準装備のリアサイトは早速取っ払い、マウントレールを装着しました。







元々AR系に乗せるべく購入していたノーベルアームズのTAC ONE 2824を装備。
安くて高性能なエアソフト用スコープで、レティクルは赤、青、緑に発光します。

さすが東京マルイが誇るエアーライフル、箱出しでも十分当たる性能を有しています。
ただ、この手のライフルはやはりカスタムしてなんぼ。
弄り倒してこそ、個々の味が出るというものです。

発売から今や10余年、巷では既にカスタムパーツが揃い、命中精度UPのカスタム方法が確立されています。
自分もノーマルよりは当たる性能を得るべく、簡単なカスタムを施しました。









まずはバレルとチャンバーを、マルイ純正真鍮仕様に交換。








お次はホップパッキン。
FIREFLYのうましか辛口に交換。








最後にバレルスペーサで余計なガタつきを軽減しました。








実射。
大阪大正のHIDEOUTさんが誇る、大阪では最大級の23mインドアレンジでテストしました。








東京マルイの0.25gで5発撃ってみた結果。
23mではヘッドショットは可能な程度にまとまりました。







そしてたまに見せてくれる、初弾でど真ん中のスーパーショット。
次は40mでヘッドショットを目指すべく、カスタム研究中です。









その後、外装についても少し弄ってみました。
野外の森林フィールドでの使用を想定した、簡単な擬装を施します。







[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

KM企画 25スリムサイレンサー 105mm
価格:3240円(税込、送料別) (2020/11/16時点)



その前にまず減音対策をば。
KM企画のスリムサイレンサー 105mmを装備。
このサイレンサーは本来ハンドガン用ですが、径がVSR-10のアウターバレルに近く、アウターバレルに同化した、見た目的にさりげない減音が可能です。








そして今回の外装カスタムの主役がカモテープ。
McNett TacticalのCamo Formというテープで、デジタルデザートを使います。
巻きつける本体には一切接着されず、テープ同士の接着力でくっつくテープです。
接着には少々コツがいりますが、慣れればなんにでも巻きつけられ、いつでも取り外し・再接着可能な優れもの。







まずアウターバレルに念入りに巻きつけ。
マズルには適当な穴をあけた切れ端で覆い、その上からテープでぐるぐる巻きに。







ストックにも巻きつけ。
VSR-10のノーマルストックは予想以上に滑りやすかったので、これでグリップ感もUPです。

とりあえず、これで簡単な擬装ができました。
あとはゲーム前に麻ぬのをバレルまわりとスコープまわりに追加で巻きつければ、十分な擬装になるでしょう。
それについてはまた次回の機会にでも・・・。









  

Posted by Tommy 鷹志 at 14:53Comments(0)東京マルイ

2018年04月07日

KSC SIGSauer P232 HW






恥ずかしながら、20代も後半になりながらガンショップ通いがやめられません。
新入荷品や掘り出し物の物色や親しい店員さんからの情報収集が目的ですが、この趣味に魅せられて以来、ショーケースに並ぶ銃を眺めるだけで時間を忘れ、童心に帰れるものです。

ガンショップに着いたら真っ先に向かうのが、中古銃コーナー。
カスタムベースに最適な程度の良い現行品だけでなく、既に絶版となった珍しいモデルもたまに転がっていたりして面白いです。
中には動作不良のワケあり品も破格の安さで叩き売りされていたりしますが、多少の故障や部品欠損くらいであれば、パーツ注文して自分で修理出来るので、むしろお買い得だったします。

今回も、大阪で行きつけのとあるガンショップで掘り出し物を見つけてしまいました。
SIGのコンパクト好きなら気になる美しいモデル、KSCのP232です。








実銃のP232は、1970年代に開発された警察用拳銃であるP230の直系後継モデル。
Walther PPシリーズやモーゼルHScを彷彿させる、ストレートブローバック作動方式の美しいデザインが魅力です。

型式が違う分変化点も多く、排莢不良対策にスライド後退量がUPしたり、スライドセレーション数の減少やグリップ、リアサイトの変更など、デザイン面で手が加えられています。

火力は.380ACP(9mm kurz)が7発程度。最新のコンシールドキャリーオートに比べれば心許ないですが、シビリアンのセルフディフェンスには十分。近年.380ACPが自衛用弾薬として再評価されはじめています。


国内トイガンでは唯一KSCがモデルアップ。細部を見れば、モデルガンのように緻密な再現性で定評があるKSCの実力がよく現れています。







この個体は大阪で有名な某老舗ガンショップで入手。中古で箱無し取説無し、ピストンヘッドが死んでる状態で¥6,000でしたが、ガワの状態が良かったうえに昨今なかなか手に入らない希少モデルですので即押さえました。

早速見ていきましょう。






スライドとマズルまわり。往年のストレートブローバックオートを彷彿させる、美しいデザインが妖艶。
さすがKSC、刻印の絶妙な細さと薄さがたまりません。書体の再現もバッチリ。HWのザラつきがパーカー仕上げのような質感で、これはこれで個人的に好きです。実銃はスライドのサイドがブルー仕上げなので、ヤスリがけとブルーイングの後磨いてやるとそれっぽくなるかも。
アウターバレルはシルバーメッキ。インナーバレルが現行のP230JPのような黒染めとなっていないので、後ほど自分で染めちゃいましょう。







トリガーはカチッとした引き心地でプルは軽く引きやすいです。トリガーリセットはやや長め。
小さいながらデコッキングレバーはライブで作動します。やっぱりSIGはデコッキングが醍醐味。
さすがKSC、トリガーガード周辺など、パーティングラインの処理もばっちりです。







グリップ。P232から、現行タイプのシボ加工グリップに変更。元々小さなモデルなので、女性でも握りやすいグリップです。シボ加工はやや甘めで、手に食いつくようなグリップ力はありません。







ハンマーまわり。ファイアリングピンの再現はなく、かわりにシリンダーをとめる六角ネジあり。サイトは今時の3点ドットタイプで使い心地も良好かと。







排莢口まわり。KSCの緻密な技を語るうえでのポイントのひとつが、ダミーのエキストラクター。無可動ながら別パーツで再現されているだけでなく、さりげなくレッドドットが入れられていてニクいです。







通常分解は、いつも通りマガジンを外し、チャンバーの残弾を抜いたら、フレーム左側面のレバーを回してスライドを持ち上げて行います。他のメーカーには是非見習って頂きたい、メーカー刻印の絶妙な隠し方には拍手喝采です。







通常分解。
分解よりも組立(特に、バレルをスライドASSYに通すところ)のほうがコツがいるかも。







ホップアップは可変式で、チャンバー上部の穴に細い棒を挿入し調整します。







さて、この個体で問題なのがピストンヘッド(画像で緑のパーツ)。開けてみれば経年劣化で粉々になっていました。そりゃ試射したら弱々しいし生ガス吹くワケだ。







ということで、修理せず放ったらかしていたP230JPの黒いピストンヘッドに交換します。KSCのP230シリーズは、モデルによってエンジンパーツに互換性がないのですが、今回のピストンヘッドは大丈夫そうです。







交換したら、見事に快調動作が蘇りました。生ガス吹きも解消です。







マガジン。
リアリティ重視の二重構造で、プレスマガジンの質感を再現した外殻には脱帽です。
ただ、やはりシングルカラムで小さいマガジンなので、ガス容量は少なく冷えにも弱め。







生贄となったP230JPとのツーショット。
P230JPはP230の日本警察向け仕様。マニュアルセーフティとランヤードリングが追加されています。
口径はさらにひ弱な.32ACP。ただし撃ちやすさでいえば断然軍配が上がります。
コイツもシリンダーが死んでいて実射不能だから直さなきゃ。







開発する上で大いに参考になったであろう、PPK/Sとのツーショット。
大きさはPPK/Sのほうがやや小ぶり。







命中精度は平凡レベル。
上はいつものようにお座敷5mで計測した結果。
東京マルイの0.25gで、5発を2セット。
だいたい80mm、ベスト3発で45mmまとまりました。

リコイルはHWらしい、やや重めのリコイル。
ただマガジンも小さく薄いので、燃費や持久力はサイズ相応かと。

気になった点は、ホールドオープン後にフレッシュマグを挿入すると、たまに勢い余ってスライドが勝手に前進し、ひどいときはそのままダブルフィードしたりすることくらいです。実射性能は、このサイズとしては十分でしょう。

装弾数が少ないのが難点ですが、そもそも実銃の運用構想もセルフディフェンス用なので、モデルガンみたくお座敷で眺めて撃つにはぴったりです。リアリティはモデルガンのごとく素晴らしいので、所有欲を大いに満たしてくれるでしょう。

ただ、2018年4月時点で、カタログ落ちはしていないものの長らく再販がないため、事実上絶版も同然、入手困難なのが実情です。
中古市場で見つけたら、迷わず押さえておいたほうがいいかもしれません。

  

Posted by Tommy 鷹志 at 18:45Comments(8)KSC

2018年01月21日

東京マルイ Glock17 Gen2化カスタム





マルイグロックの第2世代モデルが欲しい。
そう願ってやまない、オールドグロックファンの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
僕もその一人です。

1990年代のハリウッド映画に登場するグロックと言えば、どれも第2世代モデル。
その時代の映画を見て育った僕には憧れの銃です。

さらに、子供の頃に遊んだエアーコッキングのグロックも、第2世代モデル。
自分にとっては何気に思い入れがあるんです。

しかし、残念ながら東京マルイ製ガスブロのグロック17はレール付きの第3世代モデル。
カスタムパーツもないので、第2世代モデルなんて空想の産物。
そんな風に考えていました。

そう、ついこの前までは。

昨年の夏、そんな夢を現実にしてくれるカスタムパーツが、GUARDERから発売されました。
今回は、GUARDER製東京マルイグロック17用Gen2オリジナルフレームを用いたカスタムの模様をお届けします。







パッケージ。
他のGUARDER製フレーム同様、本体は袋に入っています。

ラインナップは刻印の違いからEUROバージョンとUSバージョンがあります。
僕は個人的な好みからUSバージョンをチョイス。









パーツ本体。
実銃の雰囲気や質感をうまく再現しています。







もちろんリアル刻印。
激萎えポイントであったメーカー刻印とは、これでおさらばできます。







第2世代なのでダストカバーにレールはありません。
現代ではタクティカルな場面で必須なレールですが、オールドファンには要りません(笑)







フィンガーチャンネルのないグリップ。
第1世代ののっぺらぼうなグリップよりは断然手に食いつくので好きです。







付属品はフロントシャーシシャフトとシリアルプレート。
シリアルプレートが標準装備なので、煩わしかったマルイ純正のマニュアルセーフティをオミットできます。
あれたまに勝手にかかったりするので嫌なんですよ(笑)







組み立てる際に気になった点がひとつ。
どうやらフレーム内側とインナーシャーシとの間に空間があるようで、セーフティ板ばねが適正位置で固定されず、テンションを維持できないので、そのまま組むとスライドロック(フレーム中央、トリガー上部のテイクダウンレバーのようなもの)が機能しなくなるトラブルがありました。

そこでフレーム(赤丸の部分)に細工します。







セーフティ板ばねのテンション確保のため、適当な厚さのプラ板を設置。
これできちんとスライドロックが機能するようになりました。







さて、あとは組み立てるだけなのですが、よりリアルな第2世代モデルにするためスライドに一工夫します。
知ってる人は知ってると思いますが、第2世代モデルと第3世代モデルのエキストラクターの形状は異なります。
第2世代モデルが平たいのに対し、第3世代は前部に突起があります。






というワケで、カッターとやすりで突起を削り落としました。







スライドに手を加えたので、塗装します。
前回のM11-A1と同様、
プラスチック用プライマー → インディ・パーカーシール → アクリルラッカー
の順で3層塗装します。







完成。
念願の第2世代グロックがついにできました。

多少調整と工夫が必要な部分もありますが、比較的簡単に仕上げることができました。
第2世代万歳のオールド好きの方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?





  

Posted by Tommy 鷹志 at 22:27Comments(0)カスタム

2018年01月14日

MARUZEN Walther PPK/S




世界一有名なスパイと言えば、やはりあの男が思い浮かぶのではないでしょうか?
ジェームズ・ボンド、またの名を007。

殺しのライセンスを与えられた凄腕スパイながら、高級スーツを羽織り、シェイクしたウォッカ・マティーニを嗜むお洒落な男。
絶世の美女と熱い夜を過ごしたかと思えば、巨大組織の陰謀に秘密兵器を駆使して立ち向かう。

ショーン・コネリーの「ドクター・ノオ」以来、長らく人々を魅了するムービーヒーローです。

最近では初の金髪ボンドと言われるダニエル・クレイグが演じ、多くの批判とプレッシャーを跳ね除け、「史上最高のボンド」と言わしめるほど見事に演じ切りました。

そんな彼が「スカイフォール」で懐に忍ばせていた銃が、今回の主役となります。

今回は、マルゼンの傑作、Walther PPK/Sをレビューします。






実銃のPPK/Sは、ドイツのWalther社が大戦期に警察向けに開発したPPの短縮版PPKを、大戦後アメリカの輸入規制に適合させるべく改修したストレートブローバック方式の自動拳銃。
PPKのスライドを、PPのグリップ長を持つフレームと組み合わせることで、規制のパスに必要なサイズと全高を確保しています。

規制のための苦肉の策として生み出されたPPK/Sですが、グリップ長が長くなったことで、より撃ちやすくなっております。

口径は.22LR、.32ACP、.380ACPとあり、マルゼンがモデルアップしたのは.380ACPモデルです。


マルゼンのPPK/Sは、固定ガスオート時代から長らくモデルアップが続いているロングセラーモデル。
これまで幾度の改良を経て、現在に至ります。

ではいつも通り箱から見ていきましょう。







外箱。
現行品は赤紫色のシンプルなデザインです。
本体が小さいだけに箱もコンパクト。







箱には取扱説明書の他、試射用BB弾少々と弾抜用リリース棒が付属。
本体はビニール袋にくるまれています。









手に取ってみると、その小ささに驚かされます。
これまで扱いなれてきたGlock26よりもさらに小さく、これまで所持してきたブローバックガスガンでは最小です。







スライド左側面。
正式ライセンス提携により成せるWaltherバナーが誇らしげ。
その分下の日本製刻印が遠慮がちに見えます。

刻印は実銃同様浅目に入れられていてGOOD。
ただ、スライド表面のプラスチック感が健在なのが残念。

トリガープルはダブルアクションでも比較的軽くスムーズで、リセットも短い部類かと思います。
当時の小型拳銃としては画期的なボタン式マグキャッチは、ややスライド寄りの配置ながら、親指でアクセスしやすいです。







なんとも可愛げなマズルまわり。
インナーバレルがギリギリまで出ているので黒染め推奨。











このサイズでもマニュアルセーフティとデコッキング機構は完全再現。
ハンマーダウン時にレバーを下げるとセーフティON。
ハンマーコック時にレバーを下げるとデコック。

レバーが薄く小さいので、ぶつけたり落としたりすると折れないか心配です。







ファイアリングピンは窪みながらそれっぽく再現。
リアサイト直下のチャンバーインジケーターはダミーでモールドのみ。






スライド右側面。
ライセンス関係の刻印がちょっと萎え要素。

排莢口下の刻印はちゃんとシリアルナンバーになっており、個体ごとに違うようです。







小さなシングルカラムマガジンながら装弾数22発。
しかも空撃ち用切り欠きや、一気にBB弾を流し込む時便利なロード用切り欠きも標準装備という優れもの。

お座敷シューターとしては空撃ちだけで結構楽しめます。








ホールドオープン。

PPK/Sにはスライドストップリリースレバーがないため、ホールドオープン解除には装填済のフレッシュマガジンを挿入してスライドを引くか、マガジンを抜いてスライドを引く必要があります。









フィールドストリッピング。
まずマガジンを抜き、チャンバーの残弾を確認してからハンマーダウンし、トリガーガードを写真のように下に引き抜いたらスライドを引いて後端を上に押し上げて外します。







フィールドストリッピング完了。
ブローニングタイプのショートリコイル方式の銃に慣れていると最初は戸惑いますが、慣れればむしろ簡単かも。







ストレートブローバックなのでバレルは固定式。
ノーマルモデルはプラ製アウターバレルで固定ホップ装備。







インナーバレル内部とホップパッキン。
だいたいこのくらいの突出量で固定されています。







エンジン部。
小さいながら素早く鋭いリコイルを発生させます。








やっぱり可変ホップが欲しいし、何よりボンドみたいにサイレンサーをつけたい!!
ということで分解ついでにマルゼン純正のクラッシックサイレンサー・可変ホップバレルセットを組んでみました。

バレル交換は思ったより簡単。
フレームとバレルを固定する2本のピンを抜いて行います。







装着済の図。
可変ホップとなり、上部に調整用ネジが付きました。
さらにサイレンサー取り付けのためにマズルにネジ山が切られ、アウター全体が金属製になりました。







これだけでも十分実銃っぽく雰囲気UPです。







付属のサイレンサーを反時計回りに回して取り付けます。
サイレンサーは過去に発売されていた、ムービープロップシリーズに付属するサイレンサーとは別物で、やや短めになっております。

まぁ、あまり長いと取り回しに苦労するので、このくらいが個人的にベストかと。







あぁ素晴らしい。
なんてカッコいいんだろう。

これだけでお酒が進みます。

ちなみにサイレンサーによる減音効果はほとんど期待できません。
ただ元々発射音は小さい部類なのであまり気にはなりません。







実射性能は、そのサイズからすれば驚きの一言。
特にリコイルが素晴らしく、小さいのに素早く鋭いリコイルが楽しめます。

初速は60m~65m/s程度で、やはりバレルが短いので威力は少なめ。

命中精度については、いつも通り8mから0.25gのBB弾(今回はG&G製使用)5発で計測しました。
僕の個体はやや右に集弾する癖があるようですが、グルーピングについては写真右の結果の通り悪くありません。

ただ、気になる点として、この個体では給弾不良が頻発しました。
ブローバックしてもチャンバーに弾が送り込まれないトラブルです。
マガジンの問題か、シリンダーの後退不足か、はたまた弾との相性か、原因は不明です。

これが実戦中だったらと思うと・・・少々ヒヤッとします。








外見・運用構想がよく似ているSIGSauer P230JPと大きさを比べてみました(このP230JP、故障中のジャンク品なのでTop Gun未登場)。
こうしてみるとほぼ同じ大きさに見えますが・・・







実はP230JPのほうがやや大きかったりします。








総評として、マルゼンのPPK/Sには非常に驚かされました。
サイズとリコイルのギャップがたまりません。

給弾不良の頻発が気になりますが、僕の所有する個体がハズレなだけかもしれません。

それにしても、このポテンシャルでお値段¥10,000を切るので、コストパフォーマンスも半端じゃないです。

一流スパイ気分を味わいたい方にも小さな銃が好きなコンパク党のあなたにも、おすすめの一丁です。



  

Posted by Tommy 鷹志 at 17:17Comments(0)マルゼン

2017年12月09日

SIG Sauer M11-A1 試作 (東京マルイ P226E2ベースカスタム)







実戦でガンガン使える、SIG P220系コンパクトオートは、僕にとって憧れでした。

東京マルイのP228(エアーコッキング)を手にして以来、SIG Sauerのオートに魅了され、長らく愛機として使ってきました。P228は自分にとって程よいサイズで、その洗練されたデザインが大好きでした。

しかし、満足のいくP220系コンパクトのブローバックガスガンをモデルアップしているメーカーは皆無に等しいのが実情です。

国内で唯一モデルアップしているタナカワークスのものは、ルックスの再現度は100点満点なのですが、初期タイプのマグナブローバックエンジンかつ構造上ガス漏れしやすいマガジンなど、あまり信頼できる代物ではありません。
おまけに比較的高価な上、今となっては絶版で入手困難です。

一方、天下の東京マルイはもはやモデルアップする気すらなし。P226 Railの初期のマガジンは分割式で、P220系コンパクトへ派生するためのデザインではないかと期待したものですが、そのマガジンすら絶版となった今、望みは薄いでしょう。

もはや諦めるしかないのか・・・
そんな時、僕にものづくりの神様が降りてきました。

ないものは、腕があるならつくってしまえ。

こうして、長年の構想をカタチにする時がやってきました。

今回は、東京マルイ製P226E2をベースに、SIG系コンパクトオートを製作した過程を記録させて頂きます。



■構想&機種選定








サバゲーやタクトレなど、実戦で使えることが前提ですので、東京マルイのP226E2をベースに開発しました。

P220系コンパクトといえど、P228やP229など魅力的なモデルが複数あります。
個人的に一番好きなP220系コンパクトはP228なのですが、今回はベースのP226E2(削り出しスライドモデル)に比較的スライドのデザインが近い、M11-A1を選定しました。

M11-A1は近年SIG Sauerが発売した、米軍納入モデルのP228(U.S. M11)の民間モデルで、レールなしのフレームに削り出しスライド装備の最新モデルです。

P226E2のスライドとフレームを切り詰め、エキストラクターの形状を変更すればイケるとの判断です。



■試作

まずはスライドとフレームを作りこんでいきます。

東京マルイのP228をサイズのベンチマークに、切り詰めるサイズを決め、プラスチック用のこぎりで切り落としていきます。
さらに今回は、留学時代にアメリカで買った実銃雑誌に偶然M11-A1の実寸写真が載っていたので併せて活用しました。







最初にスライドを3つにカット。
真ん中の不要部分を取り除き、接着していきます。







接着前に補強材を埋め込みます。
細めの六角レンチを適当な長さにカットし、ライターで熱してから埋め込み、スライドを耐衝撃タイプの瞬間接着剤で接着します。








さらにスライド断裂対策に、側面・上部にホッチキスの針を打ち込みます。
針の長さをスライドの厚さに合わせてニッパーでカットしたら、側面に各7本、上部に5本の計19本をスライドに埋め込み、瞬間接着剤で仮止めします。







その上をエポキシパテで埋め、カッターナイフで粗削りしてから紙やすりで表面を整えます。







大型化したエキストラクターは、缶詰のフタを切り出して作製しました。
スライド右側面のエキストラクター部分を削ってから、瞬間接着剤で接着します。







次にフレーム。
東京マルイのP228を目安にダストカバー先端とマグウェルをカットします。








難関がトリガーガードの延長加工。
P226のレール付きモデルとP220系コンパクトのトリガーガードは、形状・大きさともに異なっているため、加工が必要です。
まずはトリガーガード前部をカット。








ここにも補強材を埋め込んだら・・・








エポキシパテと瞬間接着剤で接着・固定します。
あとはカッターナイフと紙やすりで形を整えます。








そしてダストカバーのノンレール加工。
やすりで粗削りした後、エポキシパテを盛り、不要な部分を削って形を整えます。
ミニリューターを使うとより早く作業を進められます。

この他、グリップ取り付けに必要なねじ受け皿を移設したり、ダストカバー内側をエポキシパテで埋めたりといくつかの加工を経た後、全体をやすり掛けします。

やすり掛けは表面を綺麗にするためには最も重要な工程で、納得がいくまで丁寧に根気よく続けます。
このやすり掛けを怠ると、塗装後の仕上がりが悪くなります。

最初に金属やすりやミニリューターで粗削りした後、300番→600番→800番→1000番→2000番・・・と、目を細かくしながらやすり掛けしていきます。









やすり掛けが終わり、形が整ったら塗装していきます。
今回は耐久性を重視し、3層の塗膜で仕上げます。

左から、下塗り(アサヒペン プラスチック用プライマー)→本塗装(インディ パーカーシール)→上塗り(カンペハピオ シリコンラッカースプレー)の順に塗装していきます。

それぞれ24時間の完全乾燥後、順に吹き付けて塗装しました。









塗装のコツは、焦らないこと。
塗りたいものから30cm以上離して、一気に塗らずに少しずつ、シュッシュと吹き付けていきます。

塗装の際はクサいので、十分換気しながら進めましょう。









スライドとフレームが仕上がったら、その他部品を加工していきます。
アウターバレルはカット後、スライド、フレーム同様にやすり掛けして塗装。









リコイルスプリングガイドは金属用のこぎりでカット後やすり掛けし、キャロムショットのガンブルーペンで黒染め。
ショート化に合わせ、リコイルスプリングも2~3巻き程度カットしています。









インナーシャーシは、そのままでは短くなったスライドに干渉して、ホールドオープンに必要なスライド後退量が確保できなくなります。
そこで金属用やすりを使い、ゴリゴリ削ってできるだけ短縮化していきます。









インナーシャーシを極限まで削っても、やはり実銃同様のスライド後退量が確保できませんでした。
このためスライドストップレバーが上がらず、ホールドオープンできません。
そこでスライドストップレバーに一工夫。
写真のように、スライドとかかる部分をミニリューターのダイヤモンド砥石で削り、後退できなかった分の長さを稼ぎます。
同時に、スライドストップノッチもやや広げました。

すべてのパーツの加工が終わったら、組み立てていきます。








グリップはとりあえず手元にあった、東京マルイのP228のグリップを加工して取り付けました。
本音を言えば実銃の純正グリップを取り付けたかったのですが、そんなものが日本で簡単に手に入るワケもなく断念・・・
(ヤフオクとかにたまに出回っているみたいですがなんだか胡散臭かったのでスルー)









フレームが短くなった分、P226のマガジンでは長くてはみ出てしまいます。
しかし、東京マルイのP226エンジンに対応する、P228のマガジンなんてあるはずない・・・

と思いきや、とあるお店にWEのP228用マガジンが転がっていたので即購入。
WEのP226・P228は、東京マルイと互換があるようです。

フルメタルのため本体はまず日本で出回らないはずのWE製P228の、なぜかスペアマガジンだけがあるという謎。
僕みたいな特殊なケースでしか需要がないはずなんですが・・・ともかく助かりました。

他にも、P226の旧マガジンをP228のマガジンにコンバージョンするキットとかも、PRIMEから出ているようです。



ともあれ、試行錯誤の末理想のP220系コンパクトが完成しました。







長年練ってきた構想が、ようやく形になりました。
感無量とは、まさにこのこと。

実射テストも問題なし・・・どころか、P226E2譲りの鋭いリコイルショックに思わずニンマリしてしまいました。
これはイイ・・・!!

命中精度については、やや右に着弾するものの、10mでも良好。
うましか辛口を入れていますが、もう少し調整が必要かも。








初速については、インナーバレルがデトニクス用で短いので50m/s台と低め。
まぁこれでロングレンジを狙うわけではないので良しとしましょう。








スライドトップのSIGマークはオミット。
アイアンサイトはDYTACのルミナスナイトサイト。
実銃のSIGLITEナイトサイトには及びませんが、ローライトコンディションでの戦闘にもある程度対応します。








別パーツのエキストラクターも、思ったよりいい出来です。









撃ち尽くした後のホールドオープンもバッチリ。


■今後の課題

無事に試作機が仕上がったとは言え、まだまだ満足のいくものではありません。







スライド・フレームともに、僕には刻印を入れる技術がなく、今回は断念しました。
一応針とリューターで挑戦しましたが、字が歪みとても綺麗とは言えない仕上がりに・・・

いつも驚くほどに綺麗に打刻されるミリブロガンスミスの皆様には、本当に脱帽です。

また、リコイルスプリングガイドの穴も、手持ちの道具では再現できず断念。

スライドの補強材埋め込み後のやすり掛けも甘く、デコボコしてしましました。






インナーシャーシの長さの関係でスライド後退量が甘く、結果スライドストップノッチをやや広げて対応せざるを得ませんでした。
実用上まったく問題はありませんが、リアリティという点ではイマイチといったところ。



まだまだ課題は多いですが、今回の試作は、まさにこれらの技術的課題を洗い出す「研究用」の意味合いもあります。
その点では、自分ができる技のレンジを探れたので非常に有意義だったと思います。

ともあれ、やっと実戦で使えるP220系コンパクトをカタチにすることができました。
次は今回の経験と反省を踏まえ、さらにクオリティーの高いものを作ってみたいと思います。

ではまた。



  

Posted by Tommy 鷹志 at 21:51Comments(6)カスタム

2017年09月23日

東京マルイ H&K USP Compact




僕はコンパクトサイズのハンドガンが好きです。

フルサイズでは大きくてかさばり、コンシールドキャリーするにもジャケットからドローするにも少々使いにくく感じてしまいます。

実銃の世界では、今や使えるコンパクトオートが数多とあり、デザインや使いやすさ、口径でえり好みすることができます。

しかし、日本のトイガン業界ではそうもいきません。エアガンは小さくなればなるほど技術的に安定した性能を得るのが難しくなるので、仮にモデルアップされても実射性能がどこかパッとしないものが多いのが実情でした。

特にサイズに左右されると思うのはリコイルショック。サイズが小さくなればリコイルショックも弱くなるのが一般的で、小さくてもリコイルショックが強いモデルになかなか出会えません。

さらに僕は9mmのヨーロピアンオートが大好物。そのせいで、何年か前に東京マルイからデトニクス.45が発売されましたが、あまり購買欲に駆られませんでした。

いいものはないだろうかと探し続けて数年、ついに満足のいくモデルが現れました。

今回は東京マルイのUSP Compactをレビューします。





※アメリカで取材した実銃

USP(Universal Self-loading Pistol)は、ドイツの大手銃器メーカーのHeckler & Koch が開発したポリマーフレームオート。

独創的な銃をつくることで有名な同社が、自社ラインナップにハンドガンのフラッグシップというべきモデルを確立すべく、技術的冒険を極力抑え、既存の信頼性の高いメカでデザインした堅実的なモデルです。

Compactは文字通りフルサイズモデルを切り詰めたコンパクトモデル。ドイツ警察など多くの機関で正式採用されるほか、メディアの世界ではドラマ"24"で主人公のジャック・バウアーが使用するなど有名です。








そんなポピュラーなモデルを、東京マルイは最新技術を駆使してモデルアップ。

これまでに培ってきたガスガンのノウハウを惜しみなく投入した結果、コンパクトハンドガンとしては最高傑作というべきものに仕上がっています。

では詳細に見ていきましょう。






外箱。

やはりジャック・バウアーの銃だけに、デザインからして24感が溢れ出ています。






内装は最近の東京マルイ製品らしく、発泡スチロールの梱包材を紙製梱包でカバーし、少しでも安っぽさを出さずに精悍に仕上げる工夫がされています。






手にすると小さいながらずっしりとした重みがあり、仕上げもなかなか。実銃の雰囲気をよく表現しています。






左側面。

ダストカバーには独自規格のレールを装備。スライドはわずかにラメが入ったマットブラック。






スライド刻印。
左がエアガンで、右が実銃。

字体、彫りの太さ深さともに、実銃を完璧に再現しています。






フロントまわり。

真鍮のインナーバレルが目立つので、気になるリアル派の皆さんは黒く染めましょう。

リコイルスプリングガイドは、生産時期によって先端がフラットなタイプと二股のタイプがあり、東京マルイは二股タイプをモデル化したようです。






トリガーまわり。

トリガーのキレや重さは、一般的な軍用ダブルアクションオートと同等で、可もなく不可もなく。

アンビでレバータイプのマガジンキャッチはややトリガー寄りに配置されており、日本人には親指から遠いので使いにくいと感じます。

レバー類は東京マルイ製品全般に言える通り、塗膜の弱さが不安です。







グリップにはシボ加工とチェッカリングで滑り止め対策がされており、さらにはマガジンを引き抜きやすくするようマグバンパー付近にくぼみがあります。グリップ刻印は最新のタイプを再現。






実銃との比較。
左がエアガンで右が実銃。

シボ加工のパターンがやや異なるかも。







トリガーガード下部には英語で「取扱説明書参照」の刻印あり。

USP Compactには独立したマニュアルセーフティがあるので、シリアルプレートには東京マルイ製グロックのような煩わしいオリジナルセーフティはありません。





マニュアルセーフティはフレーム後方の左側面にあり、実銃でいうバリアント1を採用。上図のように上に上げるとセーフティが働きトリガーを引いても撃発しません。

また、マニュアルセーフティはハンマーの位置に関わらず作動します。






さらに、ハンマーコックの状態からセーフティレバーを下に下げればデコックできます。






ハンマーは衣服への引っ掛かりが少ないデホーンドタイプを採用。図のように3ポジションあり、左がダウン状態、真ん中がハーフコック状態、右がフルコック状態です。






スライド後部。

なんとファイアリングピンがモールドで再現されています。
これまでの東京マルイでは考えられない粋な計らいに感動しました。

リアサイトは固定式の金属製でホワイトドットが塗装で入ります。







本体右側面。

フレームのオリジナル刻印が煩いと感じるリアル派の皆さんは、いずれ発売されるであろう社外製のリアル刻印フレームに交換しちゃいましょう(もはやこの点は東京マルイに全く期待していない)。

エキストラクターの再現性は、やはりライバルのKSCに軍配が上がります。







フロントサイトも固定式の金属製で、ホワイトドットが入ります。
ややドットが下寄りにあるのがなんだか不快(笑)







通常分解はスライドストップレバーを外して行う、いわゆるM1911タイプ。
手順はグロックやSIG系に比べるとやや煩わしいですが、慣れれば問題ありません。








ポップアップレバーは最近の東京マルイ製品同様最新式。







そのおかげで、通常分解をしなくともチャンバーに指を突っ込んでホップ調整が可能です。








エンジンは最新式の15mm口径ピストンカップを採用し、シャープでスピーディーなリコイルを生みます。









スライドストップレバーは東京マルイ独自の機構で耐久性重視。スライド外側のノッチはダミーで、図のインナーレバーがスライド内側の金属製ノッチに掛かるという画期的な仕組みです。






おかげで外側のノッチはすり減ることはなさそうですが、ホールドオープンすると図のようにノッチとスライドストップレバーの爪との間にわずかに溝ができてしまいます。

ただ、同社製M&P9ほど大きな溝ではないので及第点といったところです。






マガジンは亜鉛合金製で23発のキャパシティ。

実銃のマガジンに質感を近づけるように塗装が工夫されているほか、背面にはプレスの噛み合わせや溶接痕が再現されており、仕上げは上々です。






また、マガジンのフォロアー形状が見直され、よりBB弾を揃えて装填しやすくなりました。









マガジンバンパーは、デフォルトのフィンガーレスト付のほか、フラットタイプも付属します。







USPシリーズのレールは独自規格であるため、ピカティニー規格のレールアダプターが付属します。

フラッシュライトの取付時に使用します。






実射性能。

リコイルは15mm口径エンジン搭載により、非常に鋭く素早い味付けがされており、撃ってて楽しいモデルに仕上がっています。
コンパクトオートと思って侮っていると、逆に感動すること間違いなしです。

初速については、やはりインナーバレルが短いので60m/s台と、やや遅めです。






命中精度については、東京マルイ製品としては平凡といったところ。

上図は東京マルイ製0.25gBB弾5発を射程8mで委託射撃した結果。左は1回目で右が2回目。

1回目は新品箱出しでホップが安定しなかったのか、やや上下に散らばっていますが、2回目はやや左に外れたもののなかなかのまとまり具合です。






お次に立射。

ツーハンド・アイソサリース(二等辺)スタイルで8mから5発。
ヘッドショット可能な程度にまとまりました。



最後に総評ですが、このモデルには非常に満足しました。

これまでの東京マルイ製品では考えられない再現度とリコイルショックで、お座敷でいじってもサバゲーでガンガン撃っても非常に楽しめるでしょう。

他モデルに比べて社外カスタムパーツが少ないのがネックですので、今後のパーツメーカーの動向に期待しましょう。

東京マルイには、この調子でリアリティとハイレベルな実射性能を併せ持った、クオリティの高いモデルを出し続けて欲しいものです。



今回はここまで。
ではまた。










  

Posted by Tommy 鷹志 at 23:42Comments(0)東京マルイ

2017年07月09日

タナカ SIGSauer P220 陸上自衛隊仕様 HW Ver2 (9mm拳銃)






ガンマニアたるもの、日本で身近にある銃には興味があるもの。
待ち行くおまわりさんの腰を見ては、あの銃は何だろう?と思いを馳せたものです。

当然、我らが自衛隊の銃も然り。
特に拳銃大好きな僕にとって、自衛隊の9mm拳銃は憧れでした。

駐屯地祭や航空祭で実物を目にすることこそできなかったものの、自衛隊が登場する映画を少年時代によく見たものです。
戦国自衛隊1549(2005年)、そして亡国のイージス(2005年)では、登場人物が使用する銃として頻繁に登場。大きな活躍を見せたワケではないものの、当時の僕にはその存在が強烈に脳裏に焼きつきました。

黒一色の無骨で飾りっ気のないデザインながら、どこか華奢で優雅な佇まい。
僕には薄化粧の正統派美人のように見えました。

いろいろ調べていくうちに、タナカワークスからガスガンが発売されていることを知り、欲しくてたまらなくなりました。
しかし当時は中高生時代。年齢的にも金銭的にも買えませんでした。

あれから10余年、人並みに社会人となった僕も、ささやかながらありがたきボーナスというものを頂戴しました。
そしてついに、ようやく、長年の憧れ、高嶺の花を手にすることができました。

というワケで、今回はタナカワークスのSIGSauer P220 陸上自衛隊仕様 HW Ver2 (以下、9mm拳銃)をレビューします。








実銃の9mm拳銃は、SIGSauer P220 (9mm)を、日本のベアリングメーカーのミネベアミツミが自衛隊向けにライセンス生産し納入しているモデル。戦後米軍から供与された11.4mm拳銃(M1911A1)の後継として1982年に配備が開始されました。

P220としては、西ドイツ時代の9mm口径・角型プレススライド・ボトム式マグキャッチモデルに準拠しています。
刻印と生産地が違うだけのはずですが、そのお値段なんと20万円超えと、本家の数倍はお高くなっております。







そんな日本生まれのヨーロッパ拳銃を、タナカワークスがガスブローバックガンとしてモデルアップ。
コレは最新のHW Version2モデルで、グリップパネルもHWになっているんだとか。

そもそもタナカの9mm拳銃って、いつから販売されているんでしょう?
僕が厨房の頃からあるので、少なくとも10年以上前からある息の長いモデルですよね?
まぁ9mm拳銃のモデルアップはタナカだけなので人気なんでしょうな(笑)

では細部を見ていきましょう。








外箱。
シンプルなベージュの箱にでかでかと9mm拳銃の文字が映えます。
その下にステッカーで「HEAVY WEIGHT VERSION 2」とあり、現行最新モデルであるとわかります。








箱の中も至ってシンプル。
昔ながらの白い発泡スチロールに、本体と取扱説明書、安全キャップにBB弾少々。








マズルまわり。
プレススライドモデル特有の角の取れたスライド先端。
控えめに再現されたライフリングがGOOD。








スライド。
HWでマットな仕上げ。
引き心地はそこまで重くないものの、何ともオモチャっぽい「パコンッ」といった冴えない音がします。

刻印は本家にはない独自のもので、「NMB SHIN CHUO LICENCE SIG-SAUER」。
「NMB」は製造元のミネベア(Nippon Miniature Bearing。南部の略かと思っていたら違いました)、「SHIN CHUO」は新中央工業のこと。

ここで製造元のお話を少し。
十四年式で有名な南部麒次郎は、南部銃製造所を設立、これが紆余曲折を経て中央工業となり、戦後新中央工業として再編。官公庁向け銃器を生産していました。さらにはミネベア(現:ミネベアミツミ)に合併され、現在に至ります。

この刻印にはそんな日本の拳銃業界の歴史が詰まっているような気がします(笑)








トリガー・操作部まわり。

レバー類はブルー仕上げで、SIGらしいカッチリとした操作感。

スライドストップノッチはインサートなど摩耗対策の類が見当たらず、耐久性に不安あり。

トリガーのキレはイマイチで、レットオフのタイミングがつかめないまま突然落ちる感じです。
ダブルアクションも重めで、いかにも軍用銃と言ったところ。








SIGシリーズの伝家の宝刀、デコッキングレバー。
トリガー右上のデコッキングレバーを下げれば、ハンマーを安全にダウンできます。








グリップ。
HWのおかげかマットでざらついた握り心地。
シングルカラムなので日本人にも握りやすいと思います。








グリップ底部には日本の官公庁が大好きなランヤードリングが標準装備。
マグキャッチもボトムレバー式で、マガジンをうっかり落とす心配もありません。
(その分、ボタン式のようなスピードリロードなんて芸当はできませんが・・・)

なるほど、9mm拳銃は紛失対策までばっちりで、実に日本人が好む要素満点ですな。
(そりゃ薬莢1つ無くしただけで大騒ぎになるんですもん・・・)








右側面。
「9mm拳銃」と桜のWマークが妙に新鮮。
消えそうなくらい薄い刻印がむしろリアル。









ハンマーまわり。
やっぱりファイアリングピンは再現されてなくて残念。
リアサイトはオールドなタイプ。








通常分解の手順はSIGシリーズの基本形。
まずマガジンを抜き、チャンバーに弾がない事を確認します。
次に赤丸のテイクダウンレバーを時計回りに90度回します。
そしてスライドを前に押し出します。








あとはリコイルスプリングASSY、バレルを外してやるだけで簡単に通常分解できます。








チャンバー裏の見えないところにもちゃんと刻印が。
さすがタナカさん芸が細かいですね。








エンジンまわり。
WAのマグナブローバックメカをライセンスで使っているんだとか。
中央の突起はホップ調整ネジでマイナスドライバーを使って調整します。








リアルなマガジンは装弾数12発。
サバゲーには心許ない弾数ですが、リアルカウント派のアナタには問題なし。
やはりシングルカラムなので冷えには弱いです・・・

タナカのオートとなると巷のウワサ通りガス漏れが心配要素ですが、改良されたのか今のところ問題なしです。








マグナブローバック式ガスガンの厄介なマガジン。
ガスを入れる前に、バルブのレバーを下に押し下げておく必要があります。
そうしないとガスを注入しても放出口からガスが抜けるだけでいつまでたってもガスが充填されません。
マルイタイプに慣れていると、最初は正直なところ戸惑います。








さて、気になる実射性能は、可もなく不可もなくといったところ。

リコイルはHWですがどこか軽く、バコッといった感じ。
WAのマグナを知っている方は、「これホントにマグナか?」と拍子抜けしそうです。
それでも夏場はそれなりに元気で、12発全弾撃ちつくしホールドオープンします。

命中精度は射程5m、気温28度でG&Gの0.25g×5発で計測しました。
その結果は上の通り。やや右にそれましたが、グルーピングは悪くありません。

5mなのであまりあてになりませんが、お座敷ならこれほどの精度があれば十分かと。
今度10mに挑戦します。









総評として、自衛隊好きなら迷わず買いでしょう(いや、もうすでにもってるか笑)。

さすがタナカワークス、モデルガン並に仕上げが良く、ずっしりとした重量もあって所有欲が満たされます。
実射性能については突出はしていませんが、夏場の近接戦闘であればそれなりに戦えると思います。

定価¥24,800とやや高価なのがネックですが、市場に流通する9mm拳銃はコレだけですし、価格に見合った満足感があるのは間違いありません。

長年憧れたマドンナに、ようやく会えた気持ちになりました。
近々自衛隊装備とご当地LE用に使いたいと思います。

今回はここまで。次回もお楽しみに。





  

Posted by Tommy 鷹志 at 02:00Comments(0)タナカワークス

2017年04月09日

Raven Phantom Holster for G21 (東京マルイ グロック17対応)






今回はRaven Concealment Systems(以下RCS)のカイデックスホルスター、ファントムホルスターをを紹介します。


その昔、ホルスターと言えば革製が一般的でした。
ビアンキやギャルコ、エイカーなど、名立たるメーカーの革ホルスターに憧れた紳士の皆様も多いはず。

しかし、時代は変わっていくもの。
2000年代に入り、カイデックス樹脂で成形されたホルスターが登場し、その使い勝手の良さから、今ではすっかりポピュラーとなりました。

カイデックス樹脂は熱可塑性の合成樹脂で、軽くて丈夫な上、加工しやすく、水や薬品にも強いため、ホルスターの素材に限らず、航空機用内装をはじめ多くの工業製品に使用されています。

そんな万能樹脂製ホルスターを売りにするメーカーの一つが、RCS。

RCSは2005年にアメリカで創業のホルスターメーカー。
2枚のカイデックス樹脂の板を合わせたパンケーキタイプの「ファントムホルスター」を得意とします。

秘匿性を重視した薄めの設計で体の曲線にフィットするため、コンシールドキャリーにぴったりのホルスターです。

某コスタ大明神や、ヴィッカースおじちゃんも使用し、日本でも人気に火がついたんだとか。

今回紹介するG21用は、東京マルイのGlock17が発売されて以来日本にも輸入されているモデル。

今でこそエアガンは実銃から採寸し設計するのが当たり前ですが、東京マルイのGlock17はダストカバーが実銃より分厚いようで、実銃Glock17用樹脂ホルスターに入りませんでした。
そこで、実銃もGlock17より大きめに作られているGlock21(.45口径)用で代用するようになりました。

僕の所有する個体は、大阪の某有名店のワゴンセールで破格のお値段でゲットした逸品。







パッケージは至ってシンプル。
チャック付ポリ袋に無造作に入っています。







表面はややツヤありのシボ仕上げ。
Glockのシルエットがくっきりでクールな印象。







裏面。スライドストップリリースレバーが干渉しないよう設計されています。







裏面には手彫りの刻印があり、対応モデル名、メーカー名、日付(恐らく検査日)、そして検査員のサインと思しき刻印が見えますが、内容は定かではありません。

ベルトループの位置はある程度は調整可能で、ループ内幅は46mm。幅4cm程度のベルトに対応します。







カイデックスの厚さは1.5mm。このクラスのカイデックスホルスターでは一般的な厚さです。
ある程度弾力があり、これで銃を支える設計です。

強度面は、通常の使用では特に問題ないと思います。
知人からは、サバゲーでの使用中に割れたとの報告がありますが、空の状態で横にズッコケて、ホルスターに全体重をかけるような状況にならない限りは大丈夫かと。







東京マルイのフルサイズGlockに対応します。
ただ、やはりちょっときつめの印象。







Glock26も入ります。
ただしゆるゆるで走り回ると脱落するかも・・・







ちょっと頑張ればM&P9も入っちゃったりします。
ただしスライドに傷が入ること必至なので、お試しの際は自己責任にてどうぞ。







装着例。
さすがパンケーキホルスター。薄いです。体にぴったりフィットします。
ジャケットを羽織れば、ハンドガンをキャリーしているとは思えないくらい目立ちません。

ロックもないので、抜きたいときに素早く抜ける点がGOOD。
今までブラックホークのSERPAに慣れていたので、自然なドローに感動しました。

欠点と言えば、日本での流通量が少ないこと。
僕の場合たまたま運よく近場で入手できましたが、一般的にはTAC ELEMENTさんとか、ネットでしか入手できません。
お値段は当然高く(相場は¥15,000~¥20,000前後)、しかもたいてい売り切れ・・・
日本では希少性の高い製品ですので、見かけたら多少お財布に痛くても買っておいて損はないと思います。

希少性の高さで言えば、ある意味プロ向けと言えるかもしれません。
お金をかけてでもプロのツールを身に付けたい方、手にしてみてはいかがでしょうか?

今回はここまで。次回もお楽しみに。

  

Posted by Tommy 鷹志 at 14:15Comments(0)ホルスター

2017年02月22日

東京マルイ Glock26(カスタム:近代化改修)






僕はGlock26が大好きです。






どのくらい好きかって?










ガンプロのトシさんの企画「この銃に会いたかった」に記事を投稿しちゃったくらい好きです。
※当時大学生


初めて東京マルイのGlock26を知ったとき。
そして初めて手にしたとき。

あの感動は今でも忘れられません。


そんな思い入れのある愛銃も買ってからずいぶん経ちました。
使い込んだだけあって、さすがにガタがき始めました。






ガワはスティップリングをやったりもしてボロ隠しをしちゃってますが、ついに中身がアウト。トリガーを引いても正常に作動しなくなりました。






スライドストップノッチは長年の使用ですり減り、カッターで切って応急処置を続けた結果、傷口が広がる始末。


お気に入りの愛銃を再び使えるようにしたい。
気が付けば社会人数年目、多少軍事予算に余裕も出てきた今、念願の企画をついにやっちゃいます。

今回は、「Glock26(カスタム:近代化改修)」と題し、オーバーホール兼大規模カスタムの模様をお届けします。



この企画は、ただ同じように修理するわけではありません。

大幅な性能アップと信頼性向上、これが最大の目的です。

この小さな老兵で最新鋭のモデルに張り合うにはどうすればいいか・・・
叩き出した答えは、ある銃を生贄に捧げることでした。






そう、東京マルイ Glock18C。
フルオートガスハンドガンの第2弾です。

新型エンジンによるセミオートでのキレに定評があるこのモデルのエンジンとハンマー回りを移植すれば、同じぐらいよく動くようになるはず。
単純な発想ですが、下手なカスタムパーツを使うより、はるかに実現しやすいやり方だと考えました。






まずはフレーム。
あらかじめ入手しておいたガーダーのリアルフレームに、26のフロントシャーシ、18Cのトリガーまわりとハンマーまわりを移植します。
ここまでは問題なく移植完了し、順調に進みました。

この時までは・・・ね。






次に18Cのエンジン(ピストンASSY)を26のスライドに移植する工程ですが・・・
恐れていた事態がやはり起きました。


ポン付けできない!!






ここで26(厳密には17用)と18Cのエンジンの比較。
左が18C用。
なんと18Cの方が幅も高さも大きいのです。
入らないワケですわ。



しかしここまで来て諦めるワケにはいきません。
中古とはいえ、入手した18Cが無駄になります。






ついに作戦変更。近所のホームセンターでミニルーターを入手。
スライド内側をゴリゴリ削っていきます。
ちょうどピストンASSYが入るくらいの溝を彫ります。

彫り過ぎてスライドに穴を開けないよう、慎重に微調整していきます。

その後順調に彫り進め、無事に18CのピストンASSYをはめることができました。


さて、お次はすり減ったスライドストップノッチの補修。





一般家庭のゴミ箱に眠っているであろう、鯖の缶詰のふたをメディックシザースで写真のように切り出します。
これでノッチ摩耗対策とします。
それをすり減ったノッチの端に瞬間接着剤(耐衝撃タイプ)で接着したら、、、






先程のスライド掘削で出た粉と瞬間接着剤をノッチ上で混ぜ混ぜして即席ポリパテを作ります。






接着剤の上に粉をふりかけ、またその上から接着剤をのせ・・・を数回繰り返し、乾燥させます。







十分に乾燥させたら、実銃写真を参考にカッターナイフと紙やすりで形を整えます。






ここでいったん仮組み。
すり合わせも問題なし。

ただし、試射してみるとフルオートオンリーに(笑)

原因はエンジン後端部のセレクターパーツを取り外したため。
セミオート縛りにするには、このパーツをセミオート位置で固定する必要があります。
そのためにもう一工夫します。





再び鯖缶のふたに登場してもらいましょう。
今度は写真のように切り出したら・・・






図の位置に設置しセレクターパーツをセミ位置で固定します。
そして上からセレクターストッパーを元通りに組むだけ。
これでセミオート縛りにできます。






そしていよいよスライドの塗装。
実銃はほんのりブルーのかかった艶消し仕上げですので、少しでも質感を近づけるべく、キャロムのブルースチールを購入。
十分に換気できる部屋で、よく振ってから、20cm以上離して少しずつスプレーをふいていきます。
焦っていっきにスプレーするとムラができるので、シュッシュッと少しずつがコツ。






塗装が終わったら、一日以上放置して塗料を十分硬化させます。
その後シリコンをつけた布で磨いてやるとツヤがでます。






最後に組み立て。
リアサイトはエンジンの高さの関係上、18Cのものを使用する点に注意。






ついに完成しました。
長年連れ添った相棒が、見違えるくらい生まれ変わりました。





実射性能は驚きの一言。
中身が18Cなので、リコイルもはるかに俊敏で凶暴になりました。
タップ撃ちしても指にしっかりついてきます。これはスゴい。
苦労して組んだ甲斐がありました。






生まれ変わった相棒を改めて手に取ると、あぁこれだ、これが求めていた理想のGlock26だと心底思いました。
かつて憧れた「最小にして最強の」サブコンパクトに、改めて惚れ直しました。


これからも一層大事にしていこうと思います。
ホップパッキンもいいのに交換しようかな。


※このカスタムを参考にされる場合は、すべて自己責任にて行って頂きますようお願い申し上げます。また、調整・空撃ち等の試射を含め、作動させる際は必ずアイウェアを着用してください。



  

Posted by Tommy 鷹志 at 00:15Comments(4)カスタム

2017年01月22日

東京マルイ S&W M&P9




今回は東京マルイのM&P9をレポートします。
アメリカ駐在中に取材した実銃と比較しながらご紹介します。







M&P9は、アメリカ銃器メーカーの老舗Smith and Wesson (S&W)が開発したストライカーファイアのポリマーフレームハンドガン。
Glockに対抗すべく、S&Wが満を持して2005年にリリースしました。

かつてGlockの市場席巻に影響を受け、その場しのぎで対抗策「シグマ」を送り出したものの、多くの部分でGlockを模倣するという、老舗銃器メーカーとして恥ずべき暴挙でした。
結果、Glockに訴えられ、自らのブランドに泥を塗ることとなりました。
屈辱の中、名誉挽回を誓ったS&Wが、徹底的に研究と技術開発に徹し、持てる力を注ぎこんで出した答えが、このM&Pシリーズ。

かつて全米のLE機関が愛用していたM10の愛称「Military & Police」の名を冠している通り、軍・警察をメインターゲットとするコンバットハンドガンです。

登場以来、アメリカ市場の評価は上々。
Glockが占める市場にじわじわ食い込む程人気です。

最近の映画では、「アベンジャーズ」シリーズに登場するS.H.I.E.L.D.長官ニック フューリーがサイドアームとして使用しています。







そんなS&Wの野心作を東京マルイは2014年にモデルアップ。
2009年の発表以来、お得意の超絶焦らし攻撃(という名の納期遅延)にまだかまだかと期待を膨らませていた人も多いはず。僕もその一人でした。
発表当初は.45口径モデルでしたが、後に9mmモデルに変更したのはナイス判断だったと思います。

発売以来欲しい欲しいと思いながらもお財布事情で中々買えませんでしたが、仕事の都合でアメリカに駐在中に実銃に触れ、帰国後我慢できなくなり購入しました。
購入した個体は中古品でしたが、梱包・本体ともにほとんど傷が見られない極美品でした。

では細部を見ていきましょう。








外箱のデザイン。
最近のモデルの箱はスタイリッシュでカッコいいですね。








中身の梱包は、ありがちな真っ白発砲スチロールではなく、黒を基調とするスタイリッシュな仕様。








東京マルイは実在するサムセーフティモデルをモデルアップ。
Glockシリーズみたいに変なマニュアルセーフティーを無理矢理つけるよりは好感が持てます。







スライドの刻印はマルイらしく太め。このモデルは本家からお墨付きを得たのか、S&Wの刻印がばっちり入っています。







実銃の刻印も太めな印象で、スライドはマットグレーに近い色合い。








マズルまわり。
リコイルスプリングガイドはヘックス(六角形)タイプで実銃と同様。
一般的にマルイの塗装は甘いので剥げが心配です。
アウターバレルは実銃に比べて肉薄ですが、それを除けば実銃そっくりでよくできていると思います。








実銃。
最近のポリマーオートはダストカバーにレールが標準装備。
フラッシュライトの取り付けが前提です。








トリガーまわり。実銃同様上下2分割式で、下半分がトリガーセーフティとなっています。
引き味はぐにゃっとした感じ。
Glock同様、好き嫌いの別れるトリガーですが、Glockに比べて遊びは短く、レットオフ直前で重くなり、パチンと落ちます。


フレームのピンは実銃同様ロールピンでびっくり(笑)








実銃。
一般的に実銃のトリガーは安全上、トイガンに比べて重いものですが、M&Pの場合はGlockに比べてスムーズで軽かったと記憶しています。

ちなみに、Glockとは異なり、ストライカーの位置に関わらずトリガーポジションは変わらないまま。
実銃ではローディングインジケーターがあるので大きな問題にはなりませんが、エアガンでは後述の気になる点が・・・






マニュアルセーフティはアンビで、M1911系同様上げてON。
可動範囲は短くパチパチとクリック感があり使いやすいと感じます。









スライドストップリリースも実銃同様にアンビ。
フレームには相変わらず頑固一徹にマルイ刻印。
マルイの銃は「浪漫のあるモデルガン」というより「サバゲのツール」ですし仕方ないね。
リアル派の我々はさっさと社外品のリアル刻印フレームに交換しちゃいましょう。








サイトはホワイトドット3点式。
ノーマルでもリアサイトがノバックっぽくて使いやすいと思います。








チャンバー後部には、ローディングインジケーターを再現。
丸い小窓には真鍮が見え、薬莢が装てんされているようで雰囲気抜群。








最近のマルイ製ガスガンはホップアップ調整レバーが改良され、ホールドオープンの状態でチャンバーに指を突っ込むことで、フィールドストリッピング(通常分解)しなくてもホップ調整が可能です。








グリップにはS&Wのロゴマークが入ります。
交換可能なバックストラップはラバーで握りやすさは良好。








実銃のグリップはマルイ製に比べツヤ消しでもっとザラザラした仕上げ。









バックストラップの交換は簡単。
マグウェル後部のレバーを画像のように反時計回りに90度回し・・・







そのまま下に引き抜くと・・・








ロックが外れ、バックストラップを取り外せます。








左から、Small、Medium、Large。
Mediumがデフォルトで装着されます。
日本人の手にはSmallがしっくりくると思います。







マガジンは亜鉛ダイキャスト製で装弾数25発。
ガスガンとしては標準的な装弾数です。
ツヤ消しマット仕上げですが、一般的にマルイの塗装は弱いため、使い込むうちにどんどん剥げてくると思います。







実銃のマガジン。9mm弾が17発のキャパシティ。
スチールプレス製でブルー仕上げ。







フィールドストリッピングも簡単。
マガジンを抜いてスライドを引き、チャンバーチェックを行ってから、トリガー上のレバーを90度下にまわすとスライドASSYが前に外れます。








フィールドストリッピング。
Glock同様パーツ点数が少なく、メンテナンスも容易です。









エンジンまわり。
強烈なリコイルショックを生む15mmの大口径ピストンカップ装備。







実銃はストライカーファイアでも、ガスガンは内部のインナーハンマーによってマガジンのバルブを叩いて撃発します。








ホールドオープン。
スライドストップノッチには削れ対策の他、スライドストップレバーが直接ノッチに触れないような構造になっていますが・・・









よく見ると隙間がありすぎるような・・・(苦笑)











(左:東京マルイ製 右:実銃)

実銃と比較するとやはりオモチャっぽさは残りますが、S&W刻印やロールピンの採用など、一昔前の同社製品に比べかなり細かなディティールがリアルになりつつあり、全体的にはよくできていると思います。

実射性能は、まだ軽い慣らし運転程度ですが、リコイルは強烈。
真冬の冷えではさすがに作動不良が出るものの、マガジンを温めると鋭いリコイルで手元が狂います。
弾道も素直で15m先の灰皿サイズのターゲットにビシバシ当たり、ハンドガンとしては申し分ない性能です。

気になる点は・・・

①インナーハンマーがコックされてもトリガーポジションが変わらない
 
 Glockではコックすると変わるトリガーポジションでも、M&Pでは変わりません。
 実銃にはローディングインジケーターがありますが、エアガンでは所詮はお飾り。
 チャンバーチェックには特に気を付け、常にロードされている前提で扱う必要があります。

②スライドが若干重い

 巷のユーザーでも話題に挙がっているようですが、ハンマーダウンからコックする際スライドが重く感じます。
 ハンマースプリングとシアースプリングが固めなのかもしれません。
 今のところ実用上問題なさそうですので様子を見ますが・・・


それでも、トリガーポジションの点以外はGlock以上に使いやすく、後継機にぴったりだと感じました。
しばらくはタクトレのセカンダリーとして、腰に吊るすことにします。


今回はここまで。
次回もお楽しみに。








  

Posted by Tommy 鷹志 at 01:07Comments(4)東京マルイ

2016年11月06日

【実銃】Glock26






※シリアルナンバーの抹消加工等、一部画像に加工を加えております。あらかじめご了承ください。



今回も引き続き、アメリカ実銃レポートをお送りします。
お題はGlock26。
フルサイズモデルを隠し持てるサイズまで切り詰めた、所謂サブコンパクトモデルです。

1995年に登場以来、小さくても獰猛なポリマーフレームオートとして世界中のプロに愛用されました。
Glockの魅力を小さなボディに凝縮。見かけによらず、装弾数10発の強力なファイアパワー。可憐な優等生です。

もちろんメディアの世界でも大人気。

アニメ「フルメタル・パニック!」の主人公、相良宗介が、千鳥かなめの護衛任務に常時携帯。(ちなみに原作ではGlock19)
学ランの下に忍ばせるのに、これほどぴったりな銃もありません。
さすが百戦錬磨の傭兵。目の付け所が違いますな。

また、アメコミ実写映画「アベンジャーズ」のナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)も2丁拳銃で使用していました。
劇中で、得体の知れない侵略者に向け撃ちまくってます。


さて、今回僕は米国滞在中に、Gen3のブラックモデルと、Gen4のTANカラーモデルを取材しました。








Gen3のブラックモデル。
エアガンではKSCからガスブロでモデルアップされていますね。

ちなみにマルイがモデルアップしているのは、Gen2からGen3の移行期にわずかに生産された、幻のGen2.5。
グリップ前部にはフィンガーチャンネルはあるものの、チェッカリングがありません。僕も恥ずかしながら、実銃ライター・トシさんのご指摘で初めて知りました。








マズルフェイス。思ったより面長。
マルイ製がどこか”寄り目”で”小太り”に見えるのは、アウターバレルとリコイルスプリングガイドの位置関係が実銃に比べてやや近いからでしょうか?それにフレームのダストカバーがやや薄く、マズルに向かって斜め上に狭まっているような・・・

KSC製の方がそのあたりは実銃の雰囲気を掴んでいます。
やっぱり大事ですよ、銃のマズルフェイスって。

まぁ15年以上前に設計された玩具にあれこれ言っても仕方ないですね。







こちらはGen4のTANカラー。
Gen3との違いはグリップテクスチャー、マグキャッチ、そして交換可能なバックストラップといったところ。

リコイルスプリングについては、巷の情報をかき集めたところ、Glock26ではGen3とGen4に大きな違いはないようです。
元からGlock26はデュアルタイプでしたね。







マガジン。
このサイズで9mmパラ10発を誇るキャパシティーは、当時最小にして最強だったはず。


撃ち味は、フルサイズのGlock17に比べシャープ。
そのサイズ、その軽さから9mmを撃ち出すのだから無理はないかと。

ただし個人的には、そこまで嫌になるようなキツいリコイルではなく、小さいながらさすがはGlockと感じた次第です。


また一つ、憧れの銃に出会うことができました。
感謝感激です。

日本に帰国したらマルイのGlock26買い直そうかな・・・
Glock18Cのハンマーとエンジンに換装して、フレームをガーダーでリアル刻印に・・・
夢が膨らみます。

では今回はこの辺で。次回もお楽しみに。

  

Posted by Tommy 鷹志 at 09:14Comments(2)アメリカ実銃取材

2016年09月04日

【実銃】Glock17C 3rd Gen



※シリアルナンバーの抹消加工等、一部画像に加工を加えております。あらかじめご了承ください。




今回も引き続きアメリカ実銃レポートをお送りします。
お題はGlock17。
今や世界中の軍警察・民間で愛用される、M1911系に代わるニュー・スタンダードです。







Glockシリーズの歴史絡みの四方山話はもはや実銃ファンの諸兄には耳タコな話ではありますが、一応おさらい。

基本モデルのGlock17は、1980年代に、それまで銃の設計経験がなかったオーストリアのとある軍用プラスチックメーカーが、突如世に送り出した野心作。
H&K VP70の素材構成やP7の撃発機構を参考に、独自の味付けでアレンジ。

当時の設計概念からはありえない斬新かつ画期的な銃で、そのオモチャのようなルックスから登場当初は人気がなかったんだとか。
事実、米軍XM9トライアルには未参加でした。そもそも米軍の眼中になかったのかもしれません。

しかし、1980年に御膝元のオーストリア軍に正式採用され、軍の求めるスペック・潜在能力を有していることが証明されます。

そして奇抜なルックスから当時のハリウッド・アクション映画に登場するようになり、注目されるようになります。
1990年代の「ダイ・ハード2」「逃亡者(原題:The Fugitive)」あたりが有名ではないでしょうか。

以降、Glockシリーズの怒涛の快進撃が始まります。

今や全米のLE機関で正式採用。
アメリカのお巡りさんの腰に誇らしくぶら下がっています。

また、米海軍特殊部隊Navy SEALsや米海兵隊特殊部隊MARSOC(現:Marine Raiders)など、特殊な人々の間でも公式・非公式を問わず使用されているんだとか。

民間でもGlockの愛用者は星の数ほどいます。
カスタムパーツもM1911系に匹敵するほど出回り、護身用から射撃競技まであらゆるニーズに対応。
Salient Arms Internationalなど、多くの有名カスタムビルダーもあります。

なぜGlockはこれほど人気なのでしょう?
さまざまな意見はあると思いますが、
個人的には「信頼性(性能面・安全面)」「コストパフォーマンス」「ネームバリュー」ではないかと思います。




さて、今回僕は米国滞在中に、スタンダードなGlock17のうち、もっともポピュラーなサード・ジェネレーションモデルを取材しました。










こちらのモデルは、マグナポート付きのC(Compensator)モデル。
現在は生産していないらしく、希少価値なモデルです。








マズルフェイス。
東京マルイ製を見慣れているのでどこか違和感を覚えます(こっちが本家!(笑))。
事実、東京マルイのは実銃完コピではなく、ちょいデブなので実銃用カイデックスホルスターには入りません。








刻印。
浅くシャープな感じで、東京マルイ製のような深彫極太ではなく、KSC製が再現度では上な印象。

スライド塗装はエアガンのように黒くのっぺりしたものではなく、青みのかかったブルー仕上げ。
少しザラザラした手触りです。






通常モデルにはないマグナポート。Cモデルたる所以。

バレル上部前方にガスを逃がす穴が開いており、上方にガスを逃がすことでマズルブレーキ=反動低減の役割を果たします。

ただこれには賛否両論があるようで、9mmクラスの拳銃弾には効果があまりないとか、
発射ガスを逃がすので銃口初速が下がるとか、発射ガスや弾カスが射手を傷付ける可能性を否定できないなど、ネガティブな意見も多いです。







トリガー・グリップまわり。

Glockと言えばトリガーセーフティ。
マニュアルセーフティ(?)と言えそうなものはこれしかありません。
この潔さがGlockの魅力ですが、実銃となるとやっぱりちょっとコワイ・・・。

トリガープルは東京マルイのエアガンの2~3倍は重い感じ。
遊びが多いのは同じです。

たださすがGlockとだけあって、トリガーリセットは短く連射しやすいです。

また、トリガーの動きでエアガンと異なるのは初弾装填時。

エアガンの場合はスライドを少し引いただけでトリガーが前進して引けるようになりますが、
実銃の場合はスライドが完全に後退してもトリガーはまだ前進せず、スライドが素早く前進して初めてトリガーも前進します。

エアガンでこのトリガーの動きを再現しているメーカーはなく、残念なところ。







フレーム右側面の刻印。
これぞホンモノのMADE IN AUSTRIA。
SMYRNA, GAは、US拠点のあるジョージア州スマーナ(アトランタ近郊)を表します。








マガジン。
右が純正で、左はMAGPUL製。

純正はポリマー製外壁に金属製内壁の二重構造。残弾確認孔が後部に開いています。

一方、MAGPUL製はオールポリマー製で、両側側面の17発目にしか残弾確認孔は無し。
ただ純正よりは軽く、安価です。

個人的には純正が好みです。

やっぱりGlockっていいですね。全米で大人気なのも頷けます。

ポリマーフレームで軽いので、オールメタルのオートマチックに比べると鋭いリコイルを感じますが、
かといって嫌になるリコイルではなく、撃ちやすくよく当たります。

ボアラインが低いので狙いやすく、リコイルを押さえ込みやすいのもGOOD。

日本に帰って早くエアガンを弄りたいなぁ(笑)。




では今回はここまで。
次回もお楽しみに。



  

Posted by Tommy 鷹志 at 10:03Comments(0)アメリカ実銃取材

2016年06月01日

【実銃】SIGSauer P226



※オトナの事情により、シリアルナンバーの抹消加工等、一部画像に加工を加えております。あらかじめご了承ください。


鷹志です。

日本のガンマニアの皆様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。
今日も楽しく愛銃を愛でていますか?

実は僕、昨年12月から仕事の都合でアメリカにいる関係で、ただいま非常に恵まれた環境におります。
アメリカと言えば銃器大国。我々にとってはまさにパラダイスです。

しかしアメリカは日本からはるか遠く離れた異国。
そう簡単に行けるものではありません。

アメリカ滞在という、非常に貴重な経験をさせて頂いている以上、僕はある使命を果たすべきと考えました。

そう、日本のSIGSauerファンの皆様に代わって、実銃P226の魅力をこの目で確かめ、伝えること。

というワケで、今回のお題は実銃のP226です。
これまで僕が在米中に取材し撮り溜めた貴重な資料写真を交えて、熱く語らせて頂きますのでどうかお付き合いくださいませ。

1. 基本情報






SIGSauerファンの皆様には今更な話ですが、初めての人の為にも一応おさらい。
P226は、P220をベースにダブルカラム(複列弾倉)化した派生モデル。
装弾数は9+1発から15+1発に増えたことで、原点となったP220の特徴はそのままに、火力が大幅に強化されました。
また、P220(西独製9mm仕様)でマガジン底部にあったレバー式マガジンキャッチではなく、トリガー後部のボタン式を採用し、より簡単で素早いマガジンチェンジを可能にしました。

P226を語る上で避けて通れない話があります。

①堅牢性

P226は、その無骨なデザインにふさわしく、非常にタフで頑丈なことで有名です。
これまで、数々の現場でバトルプルーフが成されてきましたが、同時にその秀でた耐久性を検証するべく、多くのテストも行われました。
泥、砂、水につけて撃ってみたり、ベースボールバットでぶん殴ってみたり、挙句の果てには高さ10mをホバリングするヘリコプターから落としてみたり、トラクターで踏みつぶしてみたりと、僕の知る限りでもこれだけあります。
いささか過大評価されているかもしれませんが、どうやらこのような過酷な環境下においてもP226は高いパフォーマンスを発揮しているようです。

②米軍次期サイドアームトライアル(XM9)の落選

ご存じの通り、P226は米軍次期サイドアームトライアルでライバルの92Fに敗れました。性能では多くの点で92Fを凌駕していたものの、価格の安さ、マニュアルセーフティの有無が決めてとなり、P226の採用には至らなかったと言われています。
ただし、92F採用を巡る黒いウワサ(在伊米軍基地設置承認の見返りにイタリア製92Fを採用したというもの)は有名らしく、配備後に例の92Fスライド破損事故も起こり、今なおP226がより優秀という説の大きな根拠となっています。
まぁ、P226にはないマニュアルセーフティを装備している分、92Fはいくぶんか一般兵(新兵含む)向けとしてふさわしかったのかもしれませんね。

③米海軍特殊部隊Navy SEALsの正式採用

92Fの正式採用を受け、米軍全体でM1911から92F(M9)への切り替えが進む中、92Fの使用を拒んだ部隊が存在しました。
今ではウサマ・ビンラーディンの暗殺で有名な世界最強の特殊部隊の一つ、U.S. Navy SEALsです。
彼らが求めたのは安さやマニュアルセーフティのような面倒な安全装置ではなく、信頼性も含めた性能でした。
特殊部隊のような百戦錬磨のツワモノには煩わしいマニュアルセーフティなど必要なく、むしろ必要な時に狙ったところに確実に弾をぶち込める信頼性が最も重視されました。その点、P226はNavy SEALsにとっては非常に適役であったと言えます。


2. アーリーモデルのレビュー

今回、P226アーリーモデルを間近で見る機会を頂きました。
アーリーモデルは、1980年代から90年代まで生産された、プレス加工スライドを装備し、近年では当たり前となったアクセサリーレールをもたないものと僕は定義しています。
ちなみに僕はアーリーモデルが大好き。







手の行き届いた管理のおかげもあり、状態は良好。グリップのみ、フィンガーチャンネル付きのHOGUE製に交換されています。






マズルまわり。口径は9mm。
これまでありとあらゆる拳銃のマズルまわりを見てきましたが、僕はP226のマズルフェイスが一番好きです。
このいかにも無骨で精悍な顔つきがたまりません。






最近では当たり前になったレール付きフレームに見慣れていると、このシンプルでスッキリな潔さが逆に良かったりします。
ちなみに僕はハンドガンにライトやレーザーをつけない派です。
ハンドガンに限り、いろいろゴテゴテのせるのは嫌いなんですよね。せっかくの軽快さが台無し。
わかってくれる人いるかなぁ・・・





刻印。アーリーモデルのこの書体が一番好きです。





P220系と言えばやはりこの操作系統。デコッキングレバーとファイアリングピンブロック・セーフティのおかげで初弾を装填した状態でも安全に携帯することができます。
トリガープルは、特にダブルアクション時は東京マルイ製ガスガンの2~3倍くらい重いと感じました。








マガジンはスチールプレス製で、後部に残弾確認孔が3つあります。






撃ち味は非常にマイルド。近年流行のポリマーフレームオートのような鋭いリコイルはなく、撃ちやすいと感じました。
ダブルアクションの重さが気になりましたが、落ち着いて狙えばよく当たり、その優秀さはいまだ色褪せることはありません。
Navy SEALsをはじめ、世界中の軍・法執行機関で愛用されているのがわかります。




3. バリエーションと新旧比較

1980年代の登場以来、長らく生産が続けられているロングセラーモデルだけあり、幾度のマイナーチェンジを経て現在に至ります。
そこで、登場当時の初期モデルと現行モデルの変化点を検証したいと思います。

≪アーリーモデル≫






初期の頃のモデルで、写真の個体はグリップのみ、HOGUE製に交換されています。



≪現行モデル≫







アメリカ滞在中、3種類の現行モデルを取材しました。

まずはじめは、現在SIGSauerが市場に供給するモデルのうち、最もスタンダードなモデルで、写真はかつて僕が留学中にとあるガンショップで取材したもの。






P226 MK25。Navy SEALsに納入している最新モデルに可能な限り近づけた民生品。
防錆塗装に白い錨マークが何ともかっこよく、サプレッサー用エクステバレルがプロの風格を醸し出しています。





P226 Extreme。スライド前部にセレーションが追加され、何とも特徴的なグリップを装備したモデルです。
近年のSIGSauerはアメリカに経営資本が移ったせいか、このような斬新で奇抜なバリエーションモデルを急速に増やしています。
ちなみに画像の個体は.40S&W仕様。


では、新旧の違いを見ていきましょう。



①スライド










上のアーリーモデルのスライドがプレスによって成形されているのに対し、下の現行モデルはNCマシンによるステンレス鋼の切削加工によって成形されています。これにより、現行モデルは9mmだけでなく、.40S&Wや.357SIGに対応可能な上、強装弾に耐えられるようになりました。
デザインやセレーションも異なります。アーリーモデルではやや丸みを帯びたデザインであるのに対し、現行モデルではエッジの尖った精悍なデザインとなりました。









また、上のアーリーモデルではスライド内蔵式だったエキストラクター(排莢装置)が、現行モデルではスライド右側面、排莢口後部に移動しました。
リアサイトのデザインも、アーリーモデルでは1ドットであるのに対し、現行モデルは2ドットです。しかもモデルによっては夜間にも発光するタイプを装備するとのこと。











スライド左側面の刻印は、僕の知る限りでは4種類あります。

アーリーモデルでは2種類。ブランド名"SIG SAUER"のみ刻印されたものと、ブランド名の横に会社名が追加されたもの。
彫りはやや深め。

そして、現行モデルはモデル名"SIG SAUER P226"のみの刻印です。
アーリーモデルに比べかなり浅彫で雑な印象を持ちました。

さらに、スライドが切削加工品に変更された当初に流通した、"STAINLESS"の刻印が入るバージョンがあります。
この頃からブランド名ではなく、モデル名"SIG SAUER P226"が刻印されるようになりました。
東京マルイ製の前期ロット、およびKSC製の刻印がそれに当たります



※画像はKSC製P226Rガスガン



②フレーム(ダストカバー)










フレームは3種類存在します。

まず、1番目の画像がノンレール。アーリーモデルのすべてと、スライドが切削加工品に切り替わった当初の過渡期モデルがこれを採用。

そしてレールド。こちらは2種類あり、2番目の画像が基本形です。こちらはレール幅に関してはピカティニー規格に準じたものですが、レール断面が半円状に丸みを帯びているオリジナル仕様。
一方、3番目の画像はピカティニー規格にすべて準じたもので、MK25専用です。


③操作系統(レバー類)







基本的に新旧間で操作系統に大きな変更はなく、P220以来伝統の「マニュアルセーフティなし、デコッキングレバー装備」のスタイルを保っています。違いと言えば、分解用テイクダウンレバーとマガジンキャッチのデザインが変わった程度です。



いかがでしたでしょうか?
今回は、実銃P226について熱く語らせて頂きました。
日本のP226ファンにとって、少しでも楽しみのきっかけとなれば幸いでございます。

ではまた。God Bless you!! ←GUN誌 Terry矢野さんのオマージュ(笑)






  

Posted by Tommy 鷹志 at 12:36Comments(0)アメリカ実銃取材

2016年02月04日

【実銃】SIGSauer P239



※写真はすべて店員さんの許可を得て撮影しております。また、シリアルナンバーの抹消加工等、オトナの事情で一部写真に加工を施しております。ご了承ください。無断転載禁止。


SIGSauer P239です。
アメリカで行きつけのガンショップで発見しました。







P239は、P229をシングルスタックにして小型化したCCW向けコンパクトオート。
装弾数を8発に抑え、携帯性を優先したディフェンスウェポンですが、ベースとなったP229同様、スライドはNCマシンによる切削加工製で高い耐久性を有します。デコッキング機構とファイアリングピンブロックセーフティにより、チャンバーに初弾を装填した状態でも安全に携帯が可能な点も同様です。

P239といえば「ガンスリンガーガール」を連想する人も多いのではないでしょうか。
主人公のヘンリエッタがツートーンのP239を使用しています。







今や市場には多くのCCWがひしめき合い、SIGSauerも負けずとニューモデルを次々に出してはいますが、P239などクラッシックなモデルもカタログ落ちさせずに供給を続けてくれるのがSIGSauerのいいところ。
ただし、初期のモデルからマイナーチェンジはされているようで、刻印の変化や各種操作レバーの拡大等、変更点もあります。








握ってみた感想としては、薄くて日本人の手にもぴったり!なサイズに好印象でした。
P229は無骨で少々大きく扱いにくい印象もありますが、このP239なら楽に携帯できます。








残念ながら、P239は今のところ日本のエアガンメーカーからモデルアップされておりません。
まぁ僕のようなマニアックなSIGSauerフリークくらいからしか需要がないからかも・・・でもモデルアップされたら嬉しいなぁ欲しいなぁ。

まぁ東京〇イさんからのモデルアップは絶望的として・・・P230とか出してる〇SCさんあたりから出ないかなぁ・・・なんて淡い期待をしてますが、望薄かもしれません。

・・・また「ないものはつくってしまえ」ってなりそうです。



今回はここまで。次回もお楽しみに。  

Posted by Tommy 鷹志 at 04:53Comments(2)アメリカ実銃取材

2015年11月06日

WA S&W ショーティ .40





今回は懐かしい銃をレビューします。

WA S&W ショーティ .40(以下 ショーティ40)は、渋谷の名門老舗、ウエスタンアームズが発売するコンパクトオート。
古くから再販を繰り返し、バリエーションモデルも存在するロングセラーです。

M59系・第三世代の.40口径モデルをベースに、Smith & Wessonのカスタム部門であるPerformance Centerが手を加えたものをモデルにしているんだとか。
ただ、実銃の情報がイマイチパッとしません。ショーティ40の実銃写真はおろか、ベースとなったモデルについての記述が少なく、多くが謎です。
スタイルや口径を考えると、ベースはM6906(9mmPara)か、M4013(.40S&W)でしょうか。







Smith & Wessonと言えば、やはりリボルバーが強いメーカーというイメージを持つ方も多くいらっしゃるかと思います。
現在でこそ、M&P9など優秀なオートマチックを手掛けるメーカーとして知られるようになりましたが、それより以前から数多くのオートを世に送り出してきました。
その代表がM39シリーズと、その他弾数化モデルのM59です。

米軍のXM9トライアルの落選など、軍用としてはあまり芳しい評価を得ることはできませんでしたが、警察組織からは一定の評価を獲得。
カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)など、多くの法執行機関に採用されました。
日本警察でも、M3913が一部で採用されています。

SIGSauerやGlockが大好きな僕ですが、実はM39系も大好き。
こういう無骨でいて艶めかしい美しさを持ったオールドオートって、とても魅力的だと感じます。








この個体は、先日小倉に遊びに行った時に偶然見つけたもの。
小倉に戻ると必ず立ち寄るエチゴヤ北九州店の中古コーナーで発見。

たぶん前のオーナーさんが相当大切にされていたんでしょう。
傷一つない極美品で箱・取説付。さらにスペアマガジンがついて、お値段なんと6800円。
もう叩き売りもいいところ。
高校時代からずっと欲しかったものだけに、運命を感じました。

神様ありがとう。前のオーナーさんありがとう。エチゴヤ店長ありがとう。宝物にします。

では詳細を見ていきましょう。








外箱。Smith & Wesson公認モデルらしく、公式ロゴマークがでかでかと表面を飾ります。









この個体は前のオーナーさんの管理が素晴らしく、ほぼ完品の状態。
おまけにスペアマガジンまで付いてきました。












3.5インチバレルのコンパクトモデルなだけに、手頃で扱いやすいサイズ。
全体的な質感は、ステンレスモデルを意識して眩しいメッキ仕上げですが、かといって鏡のようにテカテカしている訳ではなく、程よいマットシルバー。








マズル付近。
少しバレルが中央に寄り過ぎているように見えます。
インナーバレルは銀色で、他社の真鍮のように目立つことはなく、自然な印象です。








スライドの刻印は薄く、良い雰囲気。
ただし、フレームの「ASGK」が残念ですね。








トリガーまわり。
トリガーガードは丸いタイプで、前部にチェッカリングが入ります。
ダブルアクションのトリガープルは非常にスムーズで軽い部類です。
東京マルイのP226に慣れた僕にとっては新鮮でした。
シングルアクションも遊びが少なく、シアが落ちる手前の感覚が指でつかめるのが好印象。
キレも良く、リセットも比較的短いので速射に向いているかも。









チャンバーまわり。
.40S&Wの刻印がいいアクセント。









リアサイトはノバックタイプ。
あくまで「タイプ」なので、刻印は無し。
実物だったら最高なんだけどな。

マニュアルセーフティはアンビ。
ただし、ベレッタ92FSのように強度面で不安が残ります。
特に右側のレバーが構造的に弱そうです。扱いには気を付けないと・・・









フロントサイトは黒で、ホワイトドットが入ります。
固定か可変かどうかは不明です。









リアサイトにもホワイトドットが二つ。
ダミーのファイアリングピンがモールドで再現されていていいですね。
ハンマー付け根の上に見えるのは実際のファイアリングピン。
これがハンマーの打撃力をマガジンのバルブに伝える仕組み。









ハンマーは、コンシールドキャリーとダブルアクションでの運用を重視した、指かけのないスパーレスタイプ。
ハンマーが落ちた状態ではスライド後部にすっぽり収まるため、引っ掛かりの少ないデザインです。
ハンマーだけでなく金属部品すべてに言えることですが、全体的に仕上げが雑な印象。
塗膜の強度が心配です。










デコッキング機構もライブで再現。
ハンマーがコックされた状態でマニュアルセーフティを押し下げると、ハンマーを安全位置まで戻すことができます。
ただしレバーの動きが固く、下げきってから戻す時に指に力が入ります。
ちなみにハンマーダウンの状態でレバーを下げると、セーフティが働きトリガーを引いてもハンマーは動きません。









フレーム右側面にはSmith & Wessonのトレードマークが打刻されておりリアルです。
刻印上のボタンは、分解時にスライドストップレバーを押し出す為のボタン。










グリップ。
リアル刻印入りで雰囲気抜群。
ただかなり太く、手が小さな人には若干握りにくいかも。









通常分解は、M1911に似ています。
まずマガジンを抜き、チャンバーに装填されていないことを確認します。
そしてスライドストップノッチをスライドストップレバーの前部に合わせたら、フレーム右側面のボタンを押しながらスライドストップレバーを引き抜き、スライドを前方に押し出したらOK。








通常分解。
部品点数も一般的なオートと変わりなくシンプルです。
リコイルスプリングはデュアル(二重)タイプ。









ウエスタンアームズ名物、マグナブローバックの心臓部。
ショーティ40最大の弱点が、画像右下に見えるスライドストップノッチ。
最近のモデルでは当たり前の金属補強がされておらず、スライドストップをかけすぎるとすり減ってしまいます。

近々補強カスタムでもやろうかな・・・









ホールドオープン。
アウターバレル先端のふくらみは、バレルとスライドの溝をなくすため。
ちょっとダサいと思うのは僕だけでしょうか?







マガジン。
手前の黒がスペアで、奥のシルバーが付属。
バルブ周りはマグナブローバック特有のもの。
NLSが搭載されているらしく、銃を下に向けたり逆さにした状態で撃っても生ガスは吹きませんでした。
リップはマガジンと一体で亜鉛合金製。



実射性能は、現在でも十分通用するレベルです。
マグナブローバックの激しいリコイルはこのモデルでも健在。
撃つたびに握る手を揺さぶります。
とても10年以上前に登場したモデルとは思えないほどです。


命中精度については、簡単ですが屋外8mでテストしました。
発射弾数は3発、使用弾薬は東京マルイ製0.25g(非バイオ)で、気温18度。ほぼ無風コンディションでの依託射撃です。




グルーピング:59mm

ホップの効きが弱いのか、やや下方に着弾しましたが、集弾性能は十分実用範囲内かと思います。
ただし、8m以上の射程、例えば20mでの命中精度は未知数です。
いずれは実戦投入し、テストしてみたいと思います。

あと、そろそろ弾速計が欲しいです・・・


いかがでしたでしょうか?
最新鋭のコンバットオートもいいけど、たまには懐かしくて渋い銃もいいですよね。
ステンレスオートには日本刀のように鋭く、それでいて妖艶な魅力があります。
こういう銃はむしろ、凛とした女の子に握らせた方が映えるかもしれません。
あぁ、そういえば女の子には太すぎるグリップでした(笑)

実射性能は、まるで古さを感じさせない激しさがあります。
現在でも第一線で活躍できる、マグナの底力は健在。
キラキラ美しいからって飾っておくのはもったいないくらいです。

これからしばらくは、ショーティ40を存分に楽しむことにします。







  

Posted by Tommy 鷹志 at 23:48Comments(6)WA

2015年07月05日

マルシン M36チーフスペシャル Xカート6mm



今回はマルシンのM36チーフスペシャルXカートモデルをレビューします。





実銃のM36チーフスペシャルは、1950年代より米国S&W社が生産しているリボルバーのベストセラーモデル。
Jフレームの元祖でもあります。
愛称の「チーフスペシャル」は、何でも公募によって決まったんだとか。
英語的には「チーフススペシャル(Chiefs Special)」の方が正式なんでしょうが、
自分は「チーフスペシャル」の方が呼びやすくて好きなんでこっちを使っております。
まぁ普段呼ぶときは略して「チーフ」なんですが(笑)

非常にコンパクトで信頼性も高く、ポリスオフィサーの腰にもぴったり。
オート全盛の現在でも非番の際のお供やバックアップ用としていまだに根強い人気があります。

登場以来、多くのバリエーションや兄弟も生まれました。





ステンレス製のM60は当時「錆びないリボルバー」として大人気に。





コンシールドキャリーからのドロー時に服に引っ掛からないようにハンマーをフレームで覆ったM49「ボディガード」。





ハンマーが内蔵式のダブルアクションオンリー、さらにグリップセーフティーを追加したM40「センチニアル」。

チーフに始まったJフレシリーズは現在も増殖中です。


ちなみに、半世紀も生産されただけあって、マイナーチェンジもされてきました。





初期のモデル。
シリンダーラッチが小判型です。
さらにフレーム右側面上部に留めネジがある「4スクリューモデル」。





現行モデル。
4番目の留めネジがなくなり、さらにオールドファン泣かせのインターナルロックがシリンダーラッチ横に追加されました。
現行モデルは強装弾(+P)対応になっているんだとか。



さて、M36が登場する映画ですが、個人的に思い入れが深いのは「ジャッキー映画」
かつて一世を風靡したド派手なカンフーアクションが有名ですが、ジャッキー・チェンの映画には割と銃が登場します。






まずは「ポリスストーリー」。
ジャッキー・チェンは終始M36をプライマリーとして劇中で使用します。






シリンダーをカッコよく回し、






バスを止めようと威嚇射撃するシーンは有名です。






お次は「ラッシュアワー」。
こちらはジャッキーの相棒、クリス・タッカーがバックアップとして使用します。
飛び退きながらのアンクルホルスターからのファストドロウは圧巻。



そろそろエアガンの話に入ります。

マルシンのM36もずいぶん前から生産されているロングセラーモデル。
幾度のマイナーチェンジを施し、当社お得意の8mmBBモデルもリリースされました。
そしてついに、最終進化系が登場しました。

それが今回のXカートモデルです。

では詳細を見ていきましょう。





パッケージは従来の本体写真付き外箱に発泡スチロール・・・ではなく、シンプルな箱に本体とカート、BB弾が少々という質素さ。
パッと見モデルガンのようです。








全長は163mm。いやー小さい。普段フルサイズオートに慣れていると、本当に小さく感じます。
その分握ってみると、HW樹脂特有のずっしりとした重みがギャップ萌えをそそります(笑)。
全体的にマットな仕上げ。





スナブノーズがたまらない2インチバレル。
「SMITH & WESSON」の刻印もばっちり。

2インチ2インチって、どうして僕が3インチモデルを語らないかって?

チーフと言えばやっぱ2インチでしょ!!(偏見)

ごめんなさい、蓼食う虫のなんたらといって、人の好みは十人十色なんで、異論は全然OKっす。
でもここでは2インチへの愛を叫ばせてください。
ああ、可愛いよ2インチスナブノーズ。





マズルまわり。
なんだか8mmバレルに無理やり6mmバレルを押し込んだように見えます。
真鍮の金ピカが眩しすぎて萎えますね。
近々黒染めしようかな。





トリガーまわり。
トリガーガードの形はなんともかわいいタマゴ型。
パーティングラインもきっちり消されてて好印象。

ダブルアクションでのトリガープルはなかなか重いです。
ガク引き注意。グッと引くといきなりリリースされる感じです。
でも慣れたら案外撃ちやすいかも。

シングルアクションは軽く、キレも悪くありません。





フレーム左側面。
S&W公認ということで、ちゃんとリアルなトレードマークが刻印されております。
ただしよく見ると下に「MARUSHIN」の文字が・・・まぁこのくらいならまだ許せるかな。

まだインターナルロックがない頃のモデルでよかった。





フレーム右側面。
なんとまさかの4スクリューモデルでした。
ちょっとスクリューの大きさや位置が違う気もしますが(笑)。





右側面の刻印が惜しい。非常に惜しい。
「MADE IN USA」であって欲しかった。あとちゃっかり紛れ込んでるSTGAもなぁ・・・。
仕方がないのは重々承知だけど、やっぱり大事ですよね刻印って。
ないのも寂しいし、実銃と違う刻印だと急に安っぽく感じるのが人情。





ハンマー。
実銃の雰囲気を損なわないようにくちばしが可動式になっています。





可動式くちばしの原因がコレ。
安全対策として、本来ハンマーが貫通するところに鉄板が仕込んであります。
鉄板の裏には、ガスを導くルートがあります。





アンクルマイクスっぽいグリップを装備。
マルシンのガスリボルバーの欠点の一つがグリップの発展性の低さ。
タナカのペガサスリボルバーのように実銃グリップ(特に細いやつ)をほいほい付けることができません。
この中にガスタンクが入るので仕方がないことですが、せめてサードパーティーがもうちょいパーツを出してくれていたらいいのにと思います。
一時期マルシンが限定で木製グリップ装備のチーフを出していましたが、グリップだけオプションで売ってほしかったですね。





これぞマルシン製ガスリボルバーの醍醐味。真鍮製ライブカート。
発射前に毎回カートを装填する「儀式」が男心をくすぐります。
やっぱりリボルバーはこうでなくちゃ。





Xカート。右は比較用の.38スペシャルダミーカート。
6mmBB弾を頭から詰めます。

これが最大の改良、Xカート。
ダミーカートとほぼ同じサイズになりました。
これにより、なんとダミーカートがシリンダーに無加工で装填できます。


というワケで、装填してみました。





あぁ。いいですねぇ~。
シリンダーから覗くブレットがカッコいい。





エロイ。
まるでモデルガンみたいです。
そう言えばオールドモデルは+P弾に対応してないんだよな(笑)


さて、問題となるのは実射性能。

これまでのマルシンのガスリボルバー(特にJフレーム)を撃った人ならわかってくださると思うのですが、
マルシンのガスリボルバーって本当に当たらないんですよ。

僕は8mmポリスリボルバーで経験しました。

固定ホップがなかなかくせもので、箱出しだと弾が右に左にぎゅいんぎゅいん。
5mでA4紙にまとまらない時もありました。

初めてこの銃を構えた時、ポリスリボルバーのトラウマが頭によぎりました。
果たして今回はどうでしょうか?


使用したBB弾はエクセルバイオ0.25g。
ターゲットはA4紙。
距離は8m。
気温は24℃でほぼ無風のコンディション。
5発×3セットすべてシングルアクション・委託射撃での結果です。





1回目





2回目





3回目




コイツ、できるぞ・・・

なんと8mでA4紙にまとまりました。
正直目を疑いました。
あれほどじゃじゃ馬だったポリスリボルバーの面影はありません。

このくらい普通じゃんと思ったあなた、
それはあくまで「東京マルイ」であったらの話。

マルシンのガスリボルバーでこれほど当たるなんて、自分から言わせれば感動モノです。
0.25g弾ではホップアップが弱いのか、若干弾が下に落ちる傾向があります。
それでも10m程度の交戦距離のインドア戦では十分実用可能です。
着実に進化を続けていたんですね。

これはイケる。そう踏んだ僕は、先日実戦投入しました。
とはいってもタクトレにですけどね。





ちゃっかり仕入れたイーストAのレザーホルスターを腰に、とあるシューティングレンジでがっつりプレートを撃ってきました。





ドローしてダブルアクションで1発撃ったらリホルスターするドリルを5回を1セットとして繰り返しました。
さすがに10mで小さなプレートに当てるのはキツいですが、5mならきっちり狙えばダブルアクションでもプレートに当てることができました。
プレートから聞こえる金属音が心地よかったですね。

初速は、まだ弾速測定器を導入していないので不明ですごめんなさい。
ただ、僕が愛用する東京マルイのP226E2に比べるとふわっとした感じ。
50m/sもないかもしれません。
インドアには威力的にもちょうどいいかも。



総評として、ルックスも性能も予想以上で大変満足でした。

個人的に不安な点は、撃ちすぎて内部メカが金属疲労でへし折れることと、エキストラクターロッドの塗装がはがれることですね。
(ポリスリボルバーでの経験から)
耐久性がめちゃくちゃ上がって、塗装被膜強度もUPすれば言うことなしです。
まぁでもそれは高望みしすぎかな。リーズナブルだし。

Jフレームスナブノーズ好きなら、ぜひコレクションに加えましょう。
あなたの懐が楽しくなること間違いなしです。






  

Posted by Tommy 鷹志 at 00:57Comments(2)マルシン

2015年03月15日

東京マルイ SIG552 SEALs




今回は東京マルイのSIG552 SEALsをレビューしたいと思います。














SG552は、スイスのSIG社が開発したアサルトライフルの最高峰、SG550シリーズの最小モデル。
バレルとハンドガードが大幅に切り詰められ、ガスピストン部にあったリコイルスプリングがボルトキャリア後方に移動しています。
小さくなってもフルサイズモデルが持つ高い命中精度と堅牢性は健在。






スクリーンの世界では、映画「マイアミ・バイス」で、コリン・ファレル演じる主人公が使用していました。






そんなSG552を、東京マルイは「SIG552 SEALs」として2003年に発売。
以前から販売していたSIG550・551SWATから一新。可変バースト機構を廃止し、マガジンも新規に作り直し、短くなったハンドガードに対応する専用バッテリーまで開発するという意欲作でした。

個人的に気になるのは"SEALs"のネーム。なんでも、米海軍特殊部隊Navy SEALsがSG552をテストしたというウワサを元に、実際に納入されたモデルをイメージしてモデルアップしたんだとか・・・。でもなんだか真相はよくわからないですね。その後Navy SEALsがSG552を使用したという話を自分は聞いたことがありません(少なくとも自分はSG552を手にするNavy SEALsの隊員の写真を見たことがありません)。事実、皆さんがご存じのように、Navy SEALsはM4(Mk-18を含む)やその派生モデル(HK416やSCARなど)を使用し続けてきました。
どうせなら信憑性に乏しい"SEALsモデル"なんかにせず、通常のモデルで出してくれたらよかったのになぁなんて思うのは自分だけでしょうか?
まぁ自分みたいな素人ガンマニアが偉そうに言えることじゃないですが(笑)





コイツは僕が後輩から頂いたものです。僕は以前からSG552が大好きで、最初に買う電動ガンを決める際にSG552とMP5とどっちにしようかなかなか決められないほどでした(結局安かったMP5に逃げてしまいましたが)。ある時後輩と雑談していた時にふと自分が「SG552が欲しい」という話を口にすると、後輩が実家の押し入れに故障した状態で長らく放置していたようで、あげましょうかと言ってくれたので、譲ってもらいました(笑)。ようやく念願のモデルを手にすることができました。本当に感謝です。

ちなみに後輩は外装を弄っており、純正のフラッシュハイダーとマウントレール類が取り外され、代わりに東京マルイのショートサイレンサーが付いてきました。したがって箱出しノーマルモデルのレビューではございませんのであしからず。


さて、細部をじっくり見ていきましょう。






フロント付近。本来は三又のフラッシュハイダーが標準装備されていますが、東京マルイのショートサイレンサーに交換されています。フロントサイトやアウターバレルはダイキャスト製で剛性も十分。ガスレギュレーターは可動し、取り外しも可能です。個人的にはゲーム中になくしそうで怖いくらいです。







マズルは14mm逆ネジになっているのでこの個体のようにサイレンサーを装備できます。








ハンドガード。ここにミニSバッテリーを内蔵します。直後にあるピンを抜けば2分割でき、バッテリーを交換できます。取り外しはともかく、組み立てる際は若干コツが要ります。プラスチック製なので少し軋みますが今のところ問題はありません。






右側面には小さいながらもマウントレールがあり、ライト類を取り付けることができます(写真のレールは後付けした社外品)。
箱出し品にはハンドガード下部にアンダーマウントレールが標準装備されていますので、フォアグリップの取り付けもOK。





レシーバー。防錆処理を意識したグレー塗装に、"RESTRICTED FOR LAW ENFORCEMENT /GOVERNMENT USE AND/OR EXPORT ONLY"(法執行機関/政府による使用・輸出に限る)の白字刻印がなかなかの渋さ。プラスチック製なので最新の電動ガンと比較すると強度に不安が残ります。他のユーザーさんからは「割れる」とか「ヒビが入る」との声が上がっているようですが、自分の個体は問題なしです。その分軽く、次世代M4に慣れた自分にはかなり扱いやすく感じました。






コッキングレバーを引くとエジェクションポートが開き、ホップアップ調整ダイアルが現れます。もう少し後方まで引けたらなお良かったんですが・・・。後発のG&G製では実銃同様の位置まで引くことができ、さらに後退位置のままストップできるので、この点をもっとこだわってほしかったですね。






セレクターレバーはカチッとしていて好印象。ただしMP5に比べて、フルオートにセットする時親指が届かず使いづらいかもしれません。






トリガーの感触は他の電動ガンと比べても引きシロが短い部類で、連射しやすいと感じました。
マガジンリリースはAR-15系のようなボタン式ではなく、AK系のようなレバー式です。





グリップはAR-15系に比べて若干太く、拡張性に乏しいと思います。
ただ個人的にはそれほど気になりませんし、グリップアングルも良いと思います。滑り止めにシボ加工があるとなお良いでしょう。






トリガーガードはグローブ装着時の使用を考えて、左右に90度動かすことができます。






レシーバー上面には純正オプションでローマウントベースを搭載できます。ドットサイトやスコープの使用を前提に考えると必須アイテムです。










フロントサイトは2段階切り替え式。






リアサイトはドラム式でオープンタイプとピープタイプ3種から選べます。






ストックはスケルトンタイプでプラスチック製ながら基部は金属製なので剛性は十分。






さらにストックは基部左側面にあるボタンを押せば折り曲げることができます。
ストックをたためばMP5A3と同等の短さになるのでフィールドまでの持ち運びもインドアでの取り回しも楽、ストックを伸ばせばMk18(M4CQBR)と同等の長さになるのでがっちり狙えます。インドア・アウトドアを選ばない、これほど使いやすいアサルトライフルは数少ないかと思います。







最大の萌ポイントであるノーマルマガジン。実銃同様に半透明で、中にはダミーカートが入っていてリアリティ満点。
側面の突起により、マガジンを横に無加工で連結できます。
装弾数は43発で、3発程度弾ポロするので実質40発程度。僕のようなリアルカウント派には問題ありませんが、一般的なゲーマーさんにはちょっと少ないかもしれません。一応純正オプションで220連マガジンが発売されているのでトリガーハッピー派にも対応しています。
個人的には20連ショートマグではなく、30連スタンダードマグを再現してほしかったです。






このマガジン、まるで実弾が装填されているかのように見えるので、「どんな構造になっているんだろう?」と不思議に思った方も多いかもしれません。というワケで今回はバラしてみました。






実はこんな風にダミーカートは分割式になっていて、中心の柱にBB弾が入るマガジン本体があるんです。
ちなみにダミーカートはプラスチック製です。
真っ二つに割れて中身が空洞なダミーカートを見て、少し夢が壊れちゃいました(笑)。








さて、サブマシンガン並に短くインドア向けのSIG552ですが、発射音はわりと静かで、命中精度も東京マルイ製品らしく素直なので、スコープとサイレンサーをつければちょっとしたミドルレンジスナイパーライフルに早変わりしちゃったりします。初速は自分の個体は80m/s前後で、悪くない数値かと思います。







僕は最近M4に飽きてきて、皆がM4を使う中でちょっと違うモデルを持ちたいと感じていました。
そこで自分のM4CQBRに乗せていた装備類をほぼ移植してごてごてにしてみちゃったりしてます。
しばらくはコイツがゲームの主力になると思います。





いかがでしたでしょうか。

総評として、自分が個人的に感じた良い点と悪い点を簡単にまとめると

良い点
・軽い
・コンパクトで持ち運びやすく、インドアでの取り回し性も良い
・キレのある撃ち味とトリガーの感触
・マガジンがリアル

悪い点
・剛性の弱さ。レシーバーやハンドガードがプラスチック製なので軋み、最悪の場合割れる
・ノーマルマガジンの装弾数の少なさ、弾ポロ
・分解が面倒。後発メーカーの製品や実銃のようにピンを抜くだけでは分解できない
・拡張性が良くなく、オプションパーツが割高


となりました。やはり設計が古いこともあり、各部で気になる点もありますが、個人的には扱いやすく、大好きな銃です。
なによりスイスらしいメカメカしたデザインがカッコよく、持ってて気持ちがいいです。

アメリカを始め、世界市場をAR-15系が席巻する中、SG552を採用する部隊は少なく、コスプレをする人間にはなかなかつらいのが現状です。
しかしそれを自分は逆手にとって、M4でマンネリ化した戦場にちょっとした刺激を持ち込めたらいいなと思います。


  

Posted by Tommy 鷹志 at 23:50Comments(0)東京マルイ

2013年09月25日

BLACKHAWK! SERPA LEVEL2 SPORTSTER ホルスター P226用

ついに念願の実物が手に入ったのでレビューします。









BLACKHAWK!は画期的なホルスターで有名なアメリカのメーカー。
軍警察ではもちろん民間でも高い信頼と人気を獲得しています。
実際アメリカでも多くの警察官がGlockをこのSERPAに入れて携帯していました。

コイツは先日エチゴヤ北九州店で入手。










このSPORTSTERというモデルはBLACKHAWK!が民間市場をターゲットに発売した廉価版。
軍警察用のモデルにはより頑丈な素材が使われているんだとか。
まぁエアガン用なので気にしてませんが(笑)

表面にはツヤがあり、やや明るいグレー仕上げ。










廉価版とはいえ、SERPA LEVEL2の画期的な機能は健在。ドロー時はこのロックボタンを人差し指で押しながら一気に銃を引き抜きます。このロックボタンのテンションは絶妙で、確実に銃を保持しつつも素早いドローを実現しています。









ちなみにパッケージ裏の説明にも、「民間での秘匿携帯やシューティングレンジでの使用を目的に開発されたものだが、それでもわが社の専売特許SERPAの優れたデザインを有する」とあり、民間用とは言えどあなどることなかれ。

個人的にはそこまでこだわりがないなら、こちらの廉価モデルで十分以上だと思います。
軍警察用のモデルが1万円近くする一方、こちらのSPORTSTERが5千円程度なのでリーズナブル。









ホルスター内部にはプラスチックスプリングがあり、ここで銃のダストカバーを押さえつけることで銃のガタつきをなくし、確実にホールドしています。










ホルスター裏。SPORTSTERにはパドルのみが付属しています。










パドルには実物刻印がくっきり。
パドルとホルスターを固定している3本のネジの位置は調節でき、これによりホルスターの角度を自在に調整できます。
これもBLACKHAWK!ならではの画期的なアイディア。










とりあえず手元にあったKSCのP226Rを入れてみたらピッタリ!








後に入手した東京マルイP226E2もピッタリはまりました。









なんと東京マルイのエアーP228も入ります。









本体にはパドルの他、ベルトフックが2個付属します。










パドルに装着するには、まずパドルにあるベルトフック用の溝に、ベルトフック裏のツメが縦になるよう、写真のようにはめ込みます。










そして表にあるマイナスの溝にコインを差し込み、フックが上を向くように回すだけ。










これでベルトを通すことが出来るようになります。










装着例。
さすがBLACKHAWK!、非常に使いやすいホルスターです。











参考までにレプリカとの比較。
こちらもエチゴヤ北九州店で購入。










レプリカは3千円程度とリーズナブルですが、実物と比べると多くの点で見劣りします。
まず表面の仕上げ。マット仕上げですが全体的に非常にチープな印象。

また、ロックボタンのテンションは実物より硬く、明らかに実物よりドローしづらく使いにくい代物です。










実物とのサイズ比較。
左が実物で右がレプリカ。
レプリカのほうが若干大きめです。










一番気になったのが内部構造。
レプリカには内部にプラのスプリングがないので、銃を入れるとひどくガタつきます。











ネジは明らかに実物と異なり、しかも形が歪んだ粗悪品。

安物買いの銭失いということわざがありますが、まさにそれが当てはまると思います。
やはり多少お金を出してでも、ホルスターはこだわっていいものを買うべきですね。
今回実物と比較してみて実感しました。


実物に関しては、さすが世界で高い評価を受けているBLACKHAWK!です。
廉価ながらも使いやすい、リーズナブルな逸品だと思います。
どんなに動いても確実に銃をホールドし、慣れれば恐ろしい速さでドローできる、ある意味万能なホルスターです。

ただし、自分の個人的な意見を言うと、このホルスターはオープンキャリー専用。ホルスター自体に少々厚みがある為、シリアスなシチュエーションでのコンシールドキャリーには不向きだと思います。完璧に銃を隠したいならIWBホルスターのほうが適任。

そして残念なのは、SPORTSTERにはSERPAのような四角いスタンダードタイプのベルトループが付属しない点。
パドルも実用上は問題ないですが、大きくて少々かさばるしダサい・・・
まぁ値段を考えれば仕方のないことでしょうか。

気軽にBLACKHAWK!の魅力を味わいたいならこれ以上のモデルはないでしょう。
初心者の最初のホルスターにはもちろん、ベテランにもオススメです。  

Posted by Tommy 鷹志 at 17:47Comments(14)ホルスター