2016年09月04日

【実銃】Glock17C 3rd Gen

【実銃】Glock17C 3rd Gen


※シリアルナンバーの抹消加工等、一部画像に加工を加えております。あらかじめご了承ください。




今回も引き続きアメリカ実銃レポートをお送りします。
お題はGlock17。
今や世界中の軍警察・民間で愛用される、M1911系に代わるニュー・スタンダードです。




【実銃】Glock17C 3rd Gen



Glockシリーズの歴史絡みの四方山話はもはや実銃ファンの諸兄には耳タコな話ではありますが、一応おさらい。

基本モデルのGlock17は、1980年代に、それまで銃の設計経験がなかったオーストリアのとある軍用プラスチックメーカーが、突如世に送り出した野心作。
H&K VP70の素材構成やP7の撃発機構を参考に、独自の味付けでアレンジ。

当時の設計概念からはありえない斬新かつ画期的な銃で、そのオモチャのようなルックスから登場当初は人気がなかったんだとか。
事実、米軍XM9トライアルには未参加でした。そもそも米軍の眼中になかったのかもしれません。

しかし、1980年に御膝元のオーストリア軍に正式採用され、軍の求めるスペック・潜在能力を有していることが証明されます。

そして奇抜なルックスから当時のハリウッド・アクション映画に登場するようになり、注目されるようになります。
1990年代の「ダイ・ハード2」「逃亡者(原題:The Fugitive)」あたりが有名ではないでしょうか。

以降、Glockシリーズの怒涛の快進撃が始まります。

今や全米のLE機関で正式採用。
アメリカのお巡りさんの腰に誇らしくぶら下がっています。

また、米海軍特殊部隊Navy SEALsや米海兵隊特殊部隊MARSOC(現:Marine Raiders)など、特殊な人々の間でも公式・非公式を問わず使用されているんだとか。

民間でもGlockの愛用者は星の数ほどいます。
カスタムパーツもM1911系に匹敵するほど出回り、護身用から射撃競技まであらゆるニーズに対応。
Salient Arms Internationalなど、多くの有名カスタムビルダーもあります。

なぜGlockはこれほど人気なのでしょう?
さまざまな意見はあると思いますが、
個人的には「信頼性(性能面・安全面)」「コストパフォーマンス」「ネームバリュー」ではないかと思います。




さて、今回僕は米国滞在中に、スタンダードなGlock17のうち、もっともポピュラーなサード・ジェネレーションモデルを取材しました。





【実銃】Glock17C 3rd Gen


【実銃】Glock17C 3rd Gen



こちらのモデルは、マグナポート付きのC(Compensator)モデル。
現在は生産していないらしく、希少価値なモデルです。





【実銃】Glock17C 3rd Gen



マズルフェイス。
東京マルイ製を見慣れているのでどこか違和感を覚えます(こっちが本家!(笑))。
事実、東京マルイのは実銃完コピではなく、ちょいデブなので実銃用カイデックスホルスターには入りません。




【実銃】Glock17C 3rd Gen




刻印。
浅くシャープな感じで、東京マルイ製のような深彫極太ではなく、KSC製が再現度では上な印象。

スライド塗装はエアガンのように黒くのっぺりしたものではなく、青みのかかったブルー仕上げ。
少しザラザラした手触りです。



【実銃】Glock17C 3rd Gen



通常モデルにはないマグナポート。Cモデルたる所以。

バレル上部前方にガスを逃がす穴が開いており、上方にガスを逃がすことでマズルブレーキ=反動低減の役割を果たします。

ただこれには賛否両論があるようで、9mmクラスの拳銃弾には効果があまりないとか、
発射ガスを逃がすので銃口初速が下がるとか、発射ガスや弾カスが射手を傷付ける可能性を否定できないなど、ネガティブな意見も多いです。




【実銃】Glock17C 3rd Gen



トリガー・グリップまわり。

Glockと言えばトリガーセーフティ。
マニュアルセーフティ(?)と言えそうなものはこれしかありません。
この潔さがGlockの魅力ですが、実銃となるとやっぱりちょっとコワイ・・・。

トリガープルは東京マルイのエアガンの2~3倍は重い感じ。
遊びが多いのは同じです。

たださすがGlockとだけあって、トリガーリセットは短く連射しやすいです。

また、トリガーの動きでエアガンと異なるのは初弾装填時。

エアガンの場合はスライドを少し引いただけでトリガーが前進して引けるようになりますが、
実銃の場合はスライドが完全に後退してもトリガーはまだ前進せず、スライドが素早く前進して初めてトリガーも前進します。

エアガンでこのトリガーの動きを再現しているメーカーはなく、残念なところ。




【実銃】Glock17C 3rd Gen



フレーム右側面の刻印。
これぞホンモノのMADE IN AUSTRIA。
SMYRNA, GAは、US拠点のあるジョージア州スマーナ(アトランタ近郊)を表します。





【実銃】Glock17C 3rd Gen



マガジン。
右が純正で、左はMAGPUL製。

純正はポリマー製外壁に金属製内壁の二重構造。残弾確認孔が後部に開いています。

一方、MAGPUL製はオールポリマー製で、両側側面の17発目にしか残弾確認孔は無し。
ただ純正よりは軽く、安価です。

個人的には純正が好みです。

やっぱりGlockっていいですね。全米で大人気なのも頷けます。

ポリマーフレームで軽いので、オールメタルのオートマチックに比べると鋭いリコイルを感じますが、
かといって嫌になるリコイルではなく、撃ちやすくよく当たります。

ボアラインが低いので狙いやすく、リコイルを押さえ込みやすいのもGOOD。

日本に帰って早くエアガンを弄りたいなぁ(笑)。




では今回はここまで。
次回もお楽しみに。

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Posted by Tommy 鷹志 at 10:03│Comments(0)アメリカ実銃取材
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